こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。
早速、今日の洋楽和訳のコーナーです。
今日の洋楽
今日はサラ・ヴォーンでブラック・コーヒーです。
ソニー・バーク、ポール・ウェブスター作曲です。1949年のシングルです。
サラ・ロイス・ヴォーン(Sarah Lois Vaughan)は、1924年3月27日、ニュージャージー州ニューアーク生まれの歌手です。
アメリカを代表するジャズ・ディーヴァで、「ザ・ディヴァイン・ワン(神々しき者)」の異名を持ち、ジャズやポピュラー音楽で活躍しました。
信仰心が厚い家族の下に生まれ、7歳の頃にピアノを始め、教会の聖歌隊で歌いました。1943年にはアポロシアターのアマチュア・ナイトに出演して優勝しています。その時の実力を買われ、アール・ハインズのバンドにピアニストで加入します。後にそのバンドに居たビリー・エクスタインのバンドに移籍します。
1945年にソロ活動を始めます。翌1946年にはミュージクラフト・レコードよりシングル「イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ」でデビューします。この頃のヒット曲には今回の「ブラック・コーヒー」や「イッツ・マジック」等が有ります。
1954年にマーキュリー・レコードと契約し、ジャズやポピュラー音楽を発表しました。中でも『ウィズ・クリフォード・ブラウン』『イン・ザ・ランド・オブ・ハイファイ』、カウント・ベイシーと共演した『ノー・カウント・サラ』等のアルバムが、ジャズファンから多数の支持を受けました。
1966年には、日本でも知られている「ラヴァーズ・コンチェルト」をシングルリリースして、アダルトコンテンポラリーチャートで5位を記録しました。
1973年に来日、中野サンプラザで録音した『ライヴ・イン・ジャパン』がリリースされました。1982年のライヴアルバム『ガーシュウィン・ライヴ』が第25回グラミー賞で、最優秀女性ジャズ・ボーカル・パフォーマンス賞を獲得しました。
その後も精力的に活動を続けましたが、1990年4月3日、肺癌の為66歳で亡くなりました。
ブルースですね。コーヒーを飲みながら、彼を待ち続ける彼女の歌です。
この歌を和訳するにあたって、他の方々の和訳を見ましたが、一本取られた、と思う所がありました。
1番の歌詞の「Love’s a hand-me-down brew」の所ですが、↓の方のサイトでは、「愛なんて出がらしの一杯よ」と和訳されてるんですね。
Hand me downは「中古の、お下がりの、使い古しの」という意味ですが、これをコーヒーに置き換えると「出がらし」となるんですよね。
「Hand me down brew」を和訳するのに最もピッタリな表現だなと思いました。
さすがに丸パクリするわけにはいかないので、どうにか別の表現で和訳しました。
こちらにサイトのURLを載せておきます。
では和訳です。
I'm feelin' mighty lonesome
Haven't slept a wink
I walk the floor and watch the door
In between I drink
Black coffee
Love's a hand-me-down brew
I'll never know a Sunday in this weekday room
あたしとても寂しい、
一瞬たりとも寝てないの。
廊下を歩いて、ドアを見つめる、
その間にあたしは飲む、
ブラックコーヒーを。
愛なんて風味の落ちたコーヒーみたいなもんよ。
平日だけのこの部屋に、日曜日なんて来ないのよ。
I'm talkin' to the shadows
One o'clock till four
And Lord, how slow the moments go
When all I do is pour
Black coffee
Since the blues caught my eye
I'm hangin' out on Monday my Sunday dreams to dry
あたしは影と喋ってる、
1時半から4時まで。
神様、どれだけ時間がゆっくり進んでるのかしら。
私がしてるのは、
ブラックコーヒーを淹れるだけ、
ブルースに私の目を捉えられてからずっとよ。
日曜日の夢の涙で濡れて、あたし自身を月曜日に乾かしてるのよ。
Now man is born to come a-lovin'
And a woman's born to weep and fret
And stay at home to tend her oven
And drown her past regrets
In coffee and cigarettes
男は、愛を求めて生まれるのよ、
女は、些細な事で泣いてくよくよするのよ、
そして家から出ないでオーブンの掃除して、
過ぎ去った後悔を、
コーヒーとタバコで紛らわす。
I'm moanin' all the mornin'
Moanin' all the night
And in between it's nicotine
And not much heart to fight
Coffee
Feelin' low as the ground
It's drivin' me crazy
This waitin' for my baby
Till baby come around
あたしは朝ずっとうめいている、
夜もずっとうめいている。
その間ニコチンと、
コーヒーを摂取する以外何もする気が無い。
地の底にいる様な気分。
本当におかしくなるわ、
彼氏が来るのを待ってるっていうのは。
こんな感じです。
あなたのお名前何ァんて由来のコーナー、今回はSarah Lois VaughanのSarahの由来を紹介します。
Sarah
ヘブライ語で「淑女、王女、貴婦人」を意味するשָׂרָה (Sara)に由来する。旧約聖書では90歳でイサク(Isaac)を出産したといわれている。
という事で、Sarahと名付けられたこの方には、「品位のある女の子に育って欲しい」という願いが込められているのかもしれません。
今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト・感想ございましたらコメントくださいませ。X(旧Twitter)も宜しくお願い致します。IDとかは上に書いてます。
ではまた。
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