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2017年4月7日金曜日

P. F. Sloan - From a distance

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

早速、洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日はP. F. スローンで「孤独の世界」という歌です。




P. F. スローンこと、フィリップ・ゲイリー・シュレーンは1945年9月18日、ニューヨーク生まれのシンガーソングライターです。13の時にギターをもらい、出くわしたエルヴィス・プレスリーに手ほどきを受け、1959年にアラジンというレーベルからシングルデビューします。

デビューしたのは良いものの、中々売れるキッカケが見つからず、1961年にスクリーン・ジェムズという会社でソングライターとして働きます。

同じくニューヨーク出身のソングライター志望のスティーブ・バリとこの頃にコンビを組み、ジャン&ディーンに「フロム・オール・オーヴァー・ザ・ワールド」を提供しています。これ以降、P. F. スローンはソングライターとして注目され始めます。

彼が作った中で1番のヒットが、バリー・マクガイアの「明日なき世界」という歌で、1965年に1位を記録しています。

P. F. スローンとスティーブ・バリのコンビで作った歌はヒットを連発しています。ジョニー・リヴァースの「秘密諜報員」、タートルズの「レット・ミー・ビー」、サーチャーズの「俺でよけりゃ」などです。

そしてグラス・ルーツの「ホエア・ワー・ユー」の、P. F. スローンが作ったデモテープの完成度が高く、使われた事から、自身もアーティストとして活動したいという思いに目覚めました。

前述したスクリーン・ジェムズのルー・アドラーが独立して立ち上げた、ダンヒルというレーベルから1965年にデビューしますが、ダンヒルでのソングライターの仕事との両立が難しく、ステージにも立てず、P. F. スローンのシンガーとしてのヒットは皆無となってしまいました。

この状況を打破すべく、P. F. スローンはダンヒルを辞める決断を下しましたが、条件が過酷でした。「自分が作った歌の権利を手放す・歌わない」というものでした。自分が作った歌が歌えないのは、シンガーソングライターにとっては厳しいものでしたが、P. F. スローンは何とこの条件を受け入れ、ダンヒルを辞めシンガーとして活動を始めました。

これでやっと、という時に彼を襲ったのは、鬱病と緊張病でした。病気で思うように活動ができず、音楽シーンから退きます。

1980年代に復活して以後、活動を続けていましたが、2015年1115日に亡くなりました。70歳でした。

今回の「孤独の世界」ですが、日本だけヒットになっています。

では洋楽和訳です。

Have you ever heard a lonely church bell ring?

Have you ever heard a crying angel sing?

From a distance, from a distance you can hear a crying angel sing

She's crying for the sadness tomorrow's sins may bring


一人寂しく鳴っている鐘の音を聞いたことがあるかい?

泣いている天使の歌を聞いたことがあるかい?

距離を置いてみれば、泣いている天使の歌が聞こえるさ。

天使は悲しくて泣いているんだ、明日の罪がもたらす事について。


Oh, have you ever seen a star fall from the sky?

From a distance, it looks just like heaven's lost an eye

From a distance, from a distance it looks

like heaven's lost an eye

Now there's one less chance for God to see you and I


星が空から落ちるのを見たことがあるかい?

距離を置いてみれば、天の目が一つ見えなくなったように見える。

距離を置いてみれば、天の目が一つ見えなくなったように見える。

これで神にチャンスが一つ減った、君と僕を見るための。


Faith, my friend, is so hard to recognize

When you're traveling all alone in the night


信念とは、友よ、認識しづらいものだ、

君が夜、一人で歩いている時は。


Have you ever wondered just how tall is tall?

From a distance, the highest building still looks very small

From a distance, from a distance the highest

building still looks small

Oh, we can't measure anyone or anything at all


どれだけの高いものが高いと言われるようになるか、不思議に思ったことがあるかい?

距離を置いてみれば、一番高いと言われている建物でさえも小さく見える。

距離を置いてみれば、一番高いと言われている建物でさえも小さく見える。

そう、僕たちはどんな人も、どんなものも測る事は出来ないんだ。


Faith, my friend, is so hard to recognize

When you're traveling all alone in the night

Just look for the lights and


信念とは、友よ、認識しづらいものだ、

君が夜、一人で歩いている時は。

光を求めるんだ。


Have you ever heard a lonely church bell ring?

Have you ever heard a crying angel sing?

From a distance, from a distance you can hear a crying angel sing

She's crying for the sadness tomorrow's sins may bring

transparent.png

一人寂しく鳴っている鐘の音を聞いたことがあるかい?

泣いている天使の歌を聞いたことがあるかい?

距離を置いてみれば、泣いている天使の歌が聞こえるさ。

天使は悲しくて泣いているんだ、明日の罪がもたらす事について。


こんな感じです。

世界に悲観している歌です。詩的ですね、「高い建物も低く見える」「僕らは何者も、何物も計る事はできない」って。

今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト募集中です。ある方は、コメント欄に記入よろしくお願いします。

ではまた。

2 件のコメント:

  1. この曲、大好きで毎日の様に聞いています。

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  2. いしいひさいち先生の「ROKA」に出てきたのがきっかけでこの曲を知りました。
    素敵な和訳をありがとうございました。

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