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2019年8月31日土曜日

Bob Dylan - Visions of Johanna

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

早速、洋楽和訳のコーナーです。


今日の洋楽

今日はボブ・ディランで「ジョアンナのヴィジョン」です。



ボブ・ディラン作曲です。1966年のアルバム『ブロンド・オン・ブロンド』収録曲です。

なかなかの長尺物で、訳すのに苦労しました。

ジョアンナとは、同じフォークシンガーのジョーン・バエズの事ではないか、という説があります。

ジョアンナの幻影にかき乱されてる男の歌です。

では和訳です。

Ain't it just like the night to play tricks when you're tryin' to be so quiet?

We sit here stranded, though we're all doing our best to deny it

And Louise holds a handful of rain, tempting you to defy it

Lights flicker from the opposite loft

In this room the heat pipes just cough

The country music station plays soft

But there's nothing really nothing to turn off

Just Louise and her lover so entwined

And these visions of Johanna that conquer my mind.


そんなに静かにしてるなんて、俺を騙そうとした夜みたいじゃないか。

出来る限り否定しようとしたけど、俺たちは困ったから座った。

ルイーズは掌一杯の雨を握りしめてる、拒むお前を誘惑してさ。

向かいのロフトで明かりが揺らめく。

ヒートパイプはこの部屋で咳をして、

カントリーミュージックの放送局は優しく曲を流す。

だけど、終わりにするものは何一つないんだ、

ルイーズとその恋人がもつれあい、

そしてジョアンナの幻影が、俺の心を支配する。


In the empty lot where the ladies play blindman's bluff with the key chain

And the all-night girls they whisper of escapades out on the D-train

We can hear the night watchman click his flashlight

Ask himself if it's him or them that's really insane

Louise she's all right she's just near

She's delicate and seems like the mirror

But she just makes it all too concise and too clear

That Johanna's not here

The ghost of electricity howls in the bones of her face

Where these visions of Johanna have now taken my place.


空き地では、淑女たちがキーホルダーで目隠しの鬼ごっこをしている。

そして夜の女達は、D列車の脱線の事をヒソヒソと話す。

夜勤の警備員の懐中電灯がカチカチいうのが聞こえる。

聞いてみな、狂っているのは彼らか、彼女らなのかを。

ルイーズは大丈夫、俺の側に居るから。

彼女はデリケート、まるで鏡のようだ。

でも彼女は、ジョアンナが居ない事をはっきりさせようとする。

彼女の顔の骨で、電気の幽霊の声がこだまする、

ジョアンナの幻影が、俺の場所を勝ち取った所で。


Now, little boy lost, he takes himself so seriously

He brags of his misery, he likes to live dangerously

And when bringing her name up

He speaks of a farewell kiss to me

He's sure got a lotta gall to be so useless and all

Muttering small talk at the wall while I'm in the hall

Oh, how can I explain?

It's so hard to get on

And these visions of Johanna they kept me up past the dawn.


迷子の少年は、真面目に受け入れようとしている、

惨めさを自慢し、危険を顧みずに生きようとしている。

そして彼女の名前を言うと、

彼は俺にサヨナラのキスの話をした。

彼は面の皮が厚いんだろう、無駄に生きて、

俺がここに居るのに、壁に向かってブツブツ言っているんだから。

どうやって説明しろって言うんだ?

急ぐのは難しい。

ジョアンナの幻影が、俺を夜明けまで寝かさないんだ。


Inside the museums, Infinity goes up on trial

Voices echo this is what salvation must be like after a while

But Mona Lisa musta had the highway blues

You can tell by the way she smiles

See the primitive wallflower freeze 

When the jelly-faced women all sneeze

Hear the one with the mustache say, "Jeeze

I can't find my knees."

Oh, jewels and binoculars hang from the head of the mule

But these visions of Johanna, they make it all seem so cruel.


博物館の中は、無限が裁判にかけられている。

声がしばらくこだまする、救済とはこうあるべきだ、と。

だがモナリザはハイウェイ・ブルースを持ってるはず、

その笑い方で分かる。

ゼリーの顔した女がくしゃみするとき、

原始的な壁の花が凍るのを見てみな。

口ひげを蓄えた男の言葉を聞きな、「なんてこった、ワシの靴が見当たらん。」。

宝石に双眼鏡は、ラバの頭からぶら下がっている。

だがジョアンナの幻影は、全てを残酷な物にする。


The peddler now speaks to the countess who's pretending to care for him

Saying, "Name me someone that's not a parasite and I'll go out and say a prayer for him."

But like Louise always says

"Ya can't look at much, can ya man."


行商人が公爵夫人に話してる、

彼に気があるフリをしている。

そして言う、「居候では無い者の名前を言いなさい、そしたら私は外に出て祈りを捧げます。」

だがルイーズはいつもこう言う、

「そんなにたくさんは見れないわ、そうでしょ?」


As she, herself prepares for him

And Madonna, she still has not showed

We see this empty cage now corrode

Where her cape of the stage once had flowed

The fiddler, he now steps to the road

He writes everything's been returned which was owed

On the back of the fish truck that loads

While my conscience explodes

The harmonicas play the skeleton keys and the rain

And these visions of Johanna are now all that remain.


そして彼女は彼の為に準備をする、

マドンナはその姿を見せていない。

この空っぽの籠が腐食するのが見える、

彼女のステージで使うケープが一度なびいた所で。

フィドラーは道路でステップを踏む、

かつて持っていたら物が全て返ってきた、と書いている、

積まれた魚トラックの後ろで書いている。

俺の良心が爆発する間、

ハーモニカがマスターキーと雨の歌を鳴らす、

そしてジョアンナの幻影が、残ったものの全てだ。


こんな感じです。


今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト・感想ございましたらコメントくださいませ。


ではまた。

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