その写真というのがこちら。
左はクライド・マクファター、右は今日紹介するベン・E・キングです。
さて、ここで皆さんにクエスチョンです。
この二人に共通するもの、それは何でしょう?
三つの選択肢からお選びください。
A. 同じ年齢
B. 同じ出身地
C. 同じ出身グループ
すぐに答え‼︎◯◯‼︎正解‼︎…という風にはしません。したらつまらないじゃない。
という訳で写真のご両人のバイオグラフィーを簡単に紹介します。
まず、クライド・マクファターは1932年11月15日、ノースカロライナ州ダーラムに生まれました。幼い頃から聖歌隊で歌唱力を磨き、1950年、18歳の時にビリー・ウォード&ザ・ドミノズのリードボーカルに抜擢されます。ところが、リードボーカルであるにもかかわらずそれ相応のギャラを貰えなかった事に不満が募り、1953年、当時R&B界においてはモータウンの前に天下を取っていたアトランティック・レコードに移籍、そこでザ・ドリフターズを結成します。ドリフターズ時代は「マネー・ハニー」、「サッチ・ア・ナイト」等を出します。ところが、1954年、兵役のためにグループを離れます。1956年、ドリフターズは脱退したまま、ソロ活動を始めます。1956年「ウィズアウト・ラヴ」がポップチャート19位、1958年「ラヴァーズ・クエスチョン」がポップチャート6位と、それぞれヒットさせています。それ以後はレコード会社を転々としながら活動を続けますが、1972年6月13日、39歳の若さで心臓発作のためこの世を去ります。
続いてはベン・E・キングのバイオグラフィーです。
1938年9月28日、ノースカロライナ州ヘンダーソンにて生まれます。1947年にニューヨーク州ハーレムに移り、高校生の時にドゥー=ワップ・グループを結成させます。1958年、ファイヴ・クラウンズというグループに入っている時に、クライド・マクファター時代のドリフターズのメンバーを解雇させたマネージャーがさあどうしようとなってる時にファイヴ・クラウンズに目をつけます。そしてグループは新・ドリフターズとしてアトランティック・レコードからデビューします。ドリフターズ時代は「ラストダンスは私に」、「ゼア・ゴーズ・マイ・ベイビー」、「この魔法の時」等を大ヒットさせます。ただ、ベン・E・キングはテレビには出ないで、他のメンバーがテレビに出るときはチャーリー・トーマスという人がベンのパートを口パクで歌います。1960年ドリフターズ脱退後はソロ活動をします。ソロ活動で生まれたのが、泣く子も黙る世界に誇る名曲「スタンド・バイ・ミー」ですよ皆さん‼︎この人が歌ってるんですよ‼︎これ以外にも「スパニッシュ・ハーレム」、「アイ・フー・ハヴ・ナッシング」、「エクスタシー」、「ザッツ・ホエン・イット・ハーツ」等をヒットさせます。1960年代後半になるとソウルにも進出、「スーパーナチュラル・シング」という曲をヒットさせます。そして何より‼︎映画「スタンド・バイ・ミー」で使われた事でまたまた、この人に注目が集まるわけですよ。その後もスタンド・バイ・ミー財団を設立して勉強ができない貧しい子供達の支援をしたりして精力的に活動を続けていますが、2015年4月30日、76歳で亡くなりました。去年、この人と、B・B・キングの訃報を聞いたときはビックリしました。
さてさて、また長話になりましたが、そんな二人がどうして一緒に写ったのかは分かりませんが、ドリフターズという観点で見れば、まさに二大スターが一緒にいるわけですよ。前に一回見つけてはいますが、携帯の方にも欲しいと思って探しても全然見つからなかったんです。でもこの間見つけて超ラッキー、な私でした。
という訳で正解はC. 同じ出身グループ、でした。A、Bを選んだ人はボッシュートです。なんつって。
では後半の洋楽和訳コーナーへ参りましょう。
今日の洋楽
今日はスタンド・バイ・ミー…ではなくドント・プレイ・ザット・ソングです。スタンド・バイ・ミーはなんとなくわかるでしょう?
1962年のベン・E・キングの同名アルバムのタイトルソングです。このアルバムにスタンド・バイ・ミーが収録されています。ベン・E・キングのベスト盤だけじゃ物足りないという人は是非探してみてください。
では和訳です。
Don't play it no more
Don't play it no more
Don't play it no more
No, no, no, no, no, no, no
もう止めてくれ。
もう聴きたくないんだ。
頼む止めてくれ。
Don't play that song for me
It brings back memories
Of days that I once knew
The days I spent with you
その歌を止めてくれ、
想い出がフラッシュバックする。
君と初めて知り合って、
君と過ごした楽しい日々を。
Oh no! Don't let it play
It fills my heart with pain
Please stop it right away
I remember just what it said
駄目だ、もう止めてくれ。
心が張り裂けてしまいそうだ。
すぐにでも止めてほしい。
想い出が俺にこう語りかけたんだ。
It said, (Darling, I love you) You know that you lied
(Darling, I love you) You know that you lied
(Darling, I love you) You know that you lied, (woah)
You lied, (woah) you lied, lied, lied (woah, woah, woah, woah)
(ダーリン、愛してるわ) でも君は嘘ついたじゃないか。
(ダーリン、愛してるわ) でも君は嘘ついたじゃないか。
(ダーリン、愛してるわ) でも君は嘘ついたじゃないか。
君は嘘をついたんだ。この嘘つき。
Don't play it no more
Don't play it no more
Don’t play it no more
No, no, no, no, no, no, no
もう止めてくれ。
もう聴きたくないんだ。
頼む止めてくれ。
I remember on our first date
You kissed me and you walked away
You were only seventeen
I never thought you'd act so mean
最初のデートを思い出す。
キスして、君は歩いて行ってしまった。
君はたったの17歳だったのに、
騙すのが上手だったとはね。
But baby you told me you loved me
You told me you cared!
You said "I'll go with you darlin'
You told me you cared!
You said "I'll go with you darlin'
Almost anywhere"
でも、君は愛してると言ったじゃないか。
いつも心配してるとも。
「あなたとならどこにでも行くわ」って言ったじゃないか。
It said, (Darling, I love you) You know that you lied
(Darling, I love you) You know that you lied
(Darling, I love you) You know that you lied, (woah)
You lied, (woah) you lied, lied, lied (woah, woah, woah, woah)
(ダーリン、愛してるわ) でも君は嘘ついたじゃないか。
(ダーリン、愛してるわ) でも君は嘘ついたじゃないか。
(ダーリン、愛してるわ) でも君は嘘ついたじゃないか。
君は嘘をついたんだ。この嘘つき。
こんな感じです。
ベースラインがスタンド・バイ・ミーと同じに聴こえますが、うって変わってこちらはハートブレイクものです。あの人との思い出がよみがえるからあの歌をかけるな、という男の歌です。
この辺でお時間としましょう。次は日曜日の更新です。
ではまた。