…と言うのは冗談で。
今日はロックンロールを形づけた曲、というテーマで書いてみたいと思います。
ロックンロールというのはカントリーやリズム・アンド・ブルースなどが融合して、1950年代中盤に急激に流行り始めた音楽でございますが。
実はそれ以前にも実験作として、というのは後付けですが、認知されている曲というのがあります。
ここからは、私が聴いたという縛りで何個か上げてみたいと思います。
•Uncle Dave Macon and His Fruit Jar Drinkers - Sail away, ladies (1927)
アンクル・デイヴ・メイコンという50代でグランド・オール・オープリーに出始めたシルクハット、金歯、そしてバンジョーを携えたボードビリアンの人です。(1870-1952)
このセイル・アウェイ・レイディーズは、後にDon't you rock me, Daddy-Oというタイトルでロニー・ドネガンやヴァイパーズ・スキッフル・グループがリメイクします。
•Big Joe Turner with Pete Johnson - Roll 'em Pete (1938)
ビッグ・ジョー・ターナー(1911-1985)は1954年にシェイク・ラトル・アンド・ロールでスマッシュヒットを出して、沢山の人達にカバーされていますが、実はそれ以前にも実験作として認知されている曲がありました。
このロール・エム・ピートは1938年のジョー・ターナーのデビューシングルです。ピートというのはピート・ジョンソンという当時ジョー・ターナーの相方だったピアニストです。
ロックンロールというよりはブギウギスタイルな感じですが、その後のジョー・ターナーのスタイルを担うものとしては重要な作品とも言えます。
•Louis Jordan and His Tympany Five - Caldonia (1945)
ルイ・ジョーダン(1908-1975)という黒人のサクソフォン奏者の人の曲です。
ロックンロールは基本3コードの曲が多いですが、ロックンロール以前のこの曲や、Choo Choo Ch' Boogieとかも3コードで構成されています。
そればかりか、Ain't that just like a womanのイントロのギターソロ。チャック・ベリーのジョニー・B・グッドのイントロのリフはこの曲から来ています。
•Good Rockin' Tonight - Roy Brown (1946)
ロイ・ブラウン(1925-1981)というブルースシンガーの曲です。このあたりになると、というそれ以前からそうですな、曲名にはっきりとRockとつけるものが多くなります。
1954年にエルヴィスが激しいボーカルでカバーしています。
…この辺にしときましょう。でないときりが無いので。
そんな訳でロックンロールは長年温められて1950年代中盤にブームを巻き起こした音楽、という事を微量ながらお話させていただきました。
さて、またまた長話になりますが、後半の洋楽和訳のコーナーです。
今日の洋楽
今日はビル・ヘイリーでロック・ディス・ジョイントという歌です。
元はジミー・プレストン・アンド・ヒズ・プレストニアンズというバンドの曲ですが、1952年、ビル・ヘイリーの地元のレコード会社、エセックス・レコードにて録音されました。
最初の間奏のギターソロ、ロック・アラウンド・ザ・クロックでも使われたリフですが、ダニー・セドローンというギタリストがこのギターソロを聴かせています。
では和訳です。
We're gonna tear down the mailbox, rip up the floor
Smash out the windows and knock down the door
俺たちゃ、郵便受けを壊して床を引き剥がす。
窓ガラスも割ってドアも外してやるんだ。
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint tonight
俺たちゃこの酒場で暴れるんだ。
俺たちゃ夜通し酒場で大暴れさ。
Well, six times six is thirty-six
I ain't gonna hit but six more licks
6×6は36。
でもリックは6個だけで充分さ。
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint tonight
俺たちゃこの酒場で暴れるんだ。
俺たちゃ夜通し酒場で大暴れさ。
Do the sugar foot rag, side by side
Flying low and flying wide
シュガーフット・ラグを踊るんだ、俺と一緒に。
低く飛んだり広く飛ぶんだ。
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint tonight
俺たちゃこの酒場で暴れるんだ。
俺たちゃ夜通し酒場で大暴れさ。
Do the ol' Paul Jones and the Virginia Reel
Just let your feet know how you feel
オール・ポール・ジョーンズやヴァージニア・リールを踊るんだ。
お前の感じるままに足を動かすんだ。
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint tonight
俺たちゃこの酒場で暴れるんだ。
俺たちゃ夜通し酒場で大暴れさ。
Well, six times six is thirty-six
I ain't gonna hit more six more licks
6×6は36。
そんなにリックなんて必要ないぜ。
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint
We're gonna rock, rock this joint tonight
俺たちゃこの酒場で暴れるんだ。
俺たちゃ夜通し酒場で大暴れさ。
こんな感じです。
酒場で踊って暴れてドンジャラホイ、という感じの歌です。
この辺でお時間、としましょう。次は日曜日にお会いしたいと思います。
ではまた。あー疲れた。