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2025年5月11日日曜日

Esther Phillips - From whisper to a scream

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

早速、洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日はエスター・フィリップスでフロム・ウィスパー・トゥ・ア・スクリームです。



アラン・トゥーサン作曲です。1971年のアルバム『フロム・ウィスパー・トゥ・ア・スクリーム』収録曲です。

エスター・フィリップスこと、エスター・メイ・ワシントン(Esther Mae Washington)は、1935年12月23日、テキサス州ガルベストン生まれの歌手です。

1950年代から70年代にかけて活躍して、それぞれの年代でヒットを出しているR&B歌手です。

教会で歌いながら育ち、14歳の頃にジョニー・オーティスのタレントコンテストで優勝して、彼のバンドに歌手「リトル・エスター」として加入しました。

1950年にサヴォイ・レコードより、ジョニー・オーティスやザ・ロビンズ(後のザ・コースターズ)らとレコーディングした「ダブル・クロッシング・ブルース」でデビューして、デビュー作にしてR&Bチャートで1位を記録しました。その年には「ミストラスティング・ブルース」、「キューピッド・ブギー」を1位に送り込んだという快進撃を見せました。

その年の末にフェデラル・レコードに移籍しましたが、思うようにヒットが出ず、さらに10代でヘロイン中毒になり、ナイトクラブで歌いつつ病院に通う生活にを送りました。

1962年にケニー・ロジャーズに見出され、彼の兄が経営するレノックス・レコードより「リリース・ミー」をリリース、R&Bチャートで1位、ポップチャートで8位を記録する大ヒットとなりました。1965年にはビートルズのカバー「アンド・アイ・ラヴ・ヒム」もヒットしました。

しかしまたヘロイン中毒に陥り、リハビリ施設に入りました。

1972年のアルバム『フロム・ウィスパー〜』をリリース、その中のギル・スコット・ヘロン作「ホーム・イズ・ホエア・ヘイトレッド・イズ」はグラミー賞にノミネートされました。

1983年にリリースしたシングル「ターン・ミー・アウト」が生前最後のヒットとなりました。

1984年8月7日、長年の薬物使用による肝不全と腎不全により、48歳の若さで亡くなりました。彼女の死後、生前に録り終えていた最後のアルバム『ア・ウェイ・トゥ・セイ・グッドバイ』がリリースされました。

彼氏が居なくなって、その存在の大きさを思い知っている歌です。

では和訳です。

From a whisper in the wind to a loud, loud scream

A message came that I'd lost you

All to the warmth of another woman

For Heaven sakes, baby, I'm begging you, just don't leave me


風の中の囁きから、大きな叫び声へと変わって、

貴方を失ったというメッセージが来た。

すべては別の女の温もりのせい、

お願いベイビー、私を置いて行かないで。


I've seen more tears fall from your eyes

Than all the showers of April

I took kindness for granted

As if it came with the wallpaper


貴方の目から涙がたくさん落ちるのを見た、

4月の雨よりもたくさんね。

まるで壁紙が付いているかのように、

私は優しさを当たり前の物と思ってた。


Lord, so inconsiderate of how much you cared

For some stupid reason I just thought you had to be there


神様、あなたがどれだけ気にかけていたのかを、私は考えが足りなかった。

愚かな理由で、そこに居るだけなのかと思ってた。


Oh my love, oh my love, oh my love

Baby, baby, baby, please don't leave me

I'm begging you, I'm on my knees now, baby


私の恋人、

お願い、置いて行かないで。

お願いよ。


I simply must have been crazy

I must have been out of my mind

To over look the need in you

Lord, how could I have been so blind?


私は単に狂ってたのかもしれない。

忘れていたのかもしれない、

貴方の必要性を見落としていたのなんて。

神様、私はなんて盲目なのでしょうか?


Lord, Lord, never giving thoughts to your wants and needs

But now I'm begging, baby, please, please, please


神様、貴方の欲しい物や必要な物を考えてこなかった。

でもお願い。


Oh my love, oh my love, oh my love

I'm begging you, my love


私の恋人、

お願いよ。


Hey, so inconsiderate of how much you cared

For some stupid reason I just thought you had to be there


あなたがどれだけ気にかけていたのかを、私は考えが足りなかった。

愚かな理由で、そこに居るだけなのかと思ってた。


Oh my love, oh my love, oh my love

Talking about my love


ああ、私の恋人、

貴方の事を言っているのよ。


Never giving thoughts to your wants and needs

Now I'm begging you, baby, please, please, please


神様、貴方の欲しい物や必要な物を考えてこなかった。

でもお願い。


Oh my love, my love, my love

Baby, just don't leave me now


ああ、私の恋人、

私を置いて行かないで。


こんな感じです。

あなたのお名前何ァんて由来のコーナー、今回はエスターを紹介します。

Esther

① ヘブライ語の名前 אֶסְתֵר (ʾEsṯer) から来ており、ペルシャ語で「星」を意味する。

②愛、戦争、豊穣等を司る、メソポタミア神話で広く崇拝された女神が由来。

③旧約聖書「エステル記」の主人公。ペルシャ王クセルクセスの后となったエステルは、「国中のユダヤ人を一人残らず殺す」という権力者ハマンの陰謀を王に伝え、ユダヤ人を救った。


という事で、Estherと名付けられたこの方は、「星のように光り輝いていろんな人を守る人になって欲しい」という願いが込められているのかもしれません。

今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト・感想ございましたらコメントくださいませ。X(旧Twitter)も宜しくお願い致します。IDとかは上に書いてます。

ではまた。

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