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2023年3月5日日曜日

Billy Joel - Goodnight Saigon

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

早速、今日の洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日はビリー・ジョエルでグッドナイト・サイゴンです。



ビリー・ジョエル作曲です。1982年のアルバム『ナイロン・カーテン』収録曲です。

ベトナム戦争に駆り出され、恐怖と戦いながらどうにか生きようと抵抗するも、死ぬ運命は変わらない兵士の心情を歌った歌です。

俺たちは一緒にここにやって来たんだから、死ぬ時だって一緒に死ぬんだ、という絆も垣間見える場面もあります。

コオロギの鳴き声から始まって、ヘリのローター音の後にビリーのピアノが入ります。アウトロはピアノ→ヘリコプター→コオロギの順番でフェードアウトしていきます。この辺りが戦争の不安な始まり、そして儚く静かに終わる感じが何ともリアリティ溢れる表現だな、と思います。

ロシアの一方的な主張から始まったウクライナ侵攻。あれから既に1年が経ちますが、戦争というのは負の遺産しか残さないものです。尊い人の命が他国のトップ同士のもつれあいによって無惨に消えて行くんです。

そればかりではなく、世界全体の30%の生産量を占めるといわれている小麦、世界シェア20%の天然ガス。これらの輸入が止まって世界経済に与えられたダメージは計り知れません。

人間の支配が続く限り戦争は必ずどこかで起こる物、とは言いますが、自分の国益ばかりを主張して、全く関係ない第三国への影響が如何許りか、と考えられるようにならないものでしょうか。

では和訳です。

We met as soul mates

On Parris Island

We left as inmates

From an asylum

And we were sharp

As sharp as knives

And we were so gung ho

To lay down our lives


俺たちはソウルメイトとして会った、

パリスアイランドで。

俺たちは囚人として取り残された、

この収容所で。

俺たちは研ぎ澄まされていた、

ナイフのようにシャープだった。

俺たちは自分の命が果てようと、

関係無かったんだ。


We came in spastic

Like tameless horses

We left in plastic

As numbered corpses

And we learned fast

To travel light

Our arms were heavy

But our bellies were tight


俺たちは未熟者だった、

飼い慣らされていない馬のように。

死んだら番号をつけられて、

ビニール袋の棺桶行きってとこさ。

だから俺たちは軽装備の高速移動を余儀なくされた。

俺たちの武器は重く、

しかし胃は痛むばかりだった。


We had no home front

We had no soft soap

They sent us Playboy

They gave us Bob Hope

We dug in deep

And shot on sight

And prayed to Jesus Christ

With all of our might


俺たちに後方支援は無く、

柔らかい石鹸も無かった。

送られてくる物といえばプレイボーイ誌に、

ボブ・ホープの慰問興行ぐらいだった。

だから俺たちは穴を深く掘って、

視界に入った物は全て撃ち落とした。

そして全身全霊で、

イエスキリストに祈ったんだ。


We had no cameras

To shoot the landscape

We passed the hash pipe

And played our Doors tapes

And it was dark

So dark at night

And we held on to each other

Like brother to brother

We promised our mothers we'd write


景色を撮るためのカメラなど無かった。

ハシシのパイプを回し飲みして、

ドアーズのテープをかけた。

そこは暗かった、

夜になるとより一層。

そこで俺たちは互いを抱きしめ合った、

兄弟同士がそうするように、

俺たちは母さんに手紙を送ると約束したんだ。


And we would all go down together

We said we'd all go down together

Yes we would all go down together


そして俺たちは一緒に死んでいくんだ。

死ぬ時は一緒だと言ったんだ、

そうだ、俺たちは一緒に死んでいくんだ。


Remember Charlie

Remember Baker

They left their childhood

On every acre

And who was wrong?

And who was right?

It didn't matter in the thick of the fight


チャーリーを覚えているか?

ベイカーの事は?

みんな子供時代の頃は、

故郷の土地に置いて来たんだ。

そして誰が間違ってたのか?

そして誰が正しかったのか?

戦争の真っ只中、それは全く問題ではなかったんだ。


We held the day

In the palm

Of our hand

They ruled the night

And the night

Seemed to last as long as six weeks

On Parris Island


俺たちは日中は把握していた、

手に取るように全て理解していた。

でも夜は奴らが支配していた。

そしてその夜はとても長く感じた、

パリスアイランドでの6週間の様に。


We held the coastline

They held the highlands

And they were sharp

As sharp as knives

They heard the hum of our motors

They counted the rotors

And waited for us to arrive

And we would all go down together

We said we'd all go down together

Yes we would all go down together


俺たちは海岸線にいて、

奴らは高地を支配していた。

奴らはギラギラしていた、

ナイフのように鋭かった。

奴らは俺たちのヘリのモーター音を聞き、

ローターの回転数を数え、

俺たちが来るのを待ち伏せしてたんだ。

そして俺たちは奴らにやられるんだ。

みんな倒れる時は一緒だと言ったんだ。

そうさ、俺たちは一人残らず死んでいくんだ。


こんな感じです。

今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト・感想ございましたらコメントくださいませ。

ではまた。

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