このブログを検索

2024年7月18日木曜日

The Band - Acadian driftwood

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

早速、今日の洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日はザ・バンドで「アケイディアの流木」という歌です。



ロビー・ロバートソン作曲です。1975年のアルバム『南十字星』収録曲です。

バンドの中でも比較的知られている曲で、「傑作の一つ」とも言われたりします。

フレンチ・インディアン戦争をテーマにした作品です。それはその名の通り、アメリカ先住民のインディアンとフランス軍との戦いで、1754年から1763年まで続きました。

歌の主人公は戦争で負けたインディアン側で、故郷を失い、ニューオーリンズに移住してサトウキビ畑で働いていましたが、その畑が洪水でダメになって、故郷に帰りたい、と嘆いている歌です。

では和訳です。

The war was over and the spirit was broken

The hills were smokin' as the men withdrew

We stood on the cliffs

Oh, and watched the ships

Slowly sinking to their rendezvous


戦いは終わり、精神は疲弊した。

足を引き摺る男達で丘に煙が上がる。

俺たちは崖に立って、

船を眺めてた、

落ち合う場所でゆっくりと沈んで行くのを眺めてた。


They signed a treaty and our homes were taken

Loved ones forsaken

They didn't give a damn

Try'n' to raise a family

End up the enemy

Over what went down on the plains of Abraham


奴らは条約にサインをして、俺たちの家は取り上げられた。

愛しい者は見捨てられた、

奴らは気にもかけなかった。

家族を作っても、

最後には敵になる。

敵に降伏してエイブラハムの平原までやって来た。


Acadian driftwood

Gypsy tail wind

They call my home the land of snow

Canadian cold front movin' in

What a way to ride

Oh, what a way to go


アケイディアの流木、

ジプシーの追い風、

彼らは俺の家を雪の国と呼ぶ。

カナダの寒冷前線が来るぞ。

なんて進み方だろう、

なんて行き方なんだろう。


Then some returned to the motherland

The high command had them cast away

And some stayed on to finish what they started

They never parted

They're just built that way


何人かは母なる地に帰って来た。

最高司令部はそいつらを追い出した。

ある者は残った、始まった事を終わらせる為に。

離れる事は無く、

その道を切り拓いたんだ。


We had kin livin' south of the border

They're a little older and they've been around

They wrote a letter life is a whole lot better

So pull up your stakes, children and come on down


俺たちには国境の南に住む親戚がいる、

彼らは少し年上で、ずっとそこに住んでいる。

彼らから手紙を貰った、「人生はもっと良くなるぞ、

だから家を引き払って、こっちにおいでよ。」と。


Acadian driftwood

Gypsy tail wind

They call my home the land of snow

Canadian cold front movin' in

What a way to ride

Oh, what a way to go


アケイディアの流木、

ジプシーの追い風、

彼らは俺の家を雪の国と呼ぶ。

カナダの寒冷前線が来るぞ。

なんて進み方だろう、

なんて行き方なんだろう。


Fifteen under zero when the day became a threat

My clothes were wet and I was drenched to the bone

Been out ice fishing, too much repetition

Make a man wanna leave the only home he's known


零下15度の寒さは俺たちを脅かし、

服は濡れて、骨までビショ濡れ。

氷上の釣りに出ていてもずーっと続いていて、

家を出る事を余儀なくされたんだ。


Sailed out of the gulf headin' for Saint Pierre

Nothin' to declare

All we had was gone

Broke down along the coast

But what hurt the most

When the people there said

"You better keep movin' on"


湾に向かい、セント・ピエロを目指したけど、

何も白状する事もない、

俺たちが持ってた物は全て無くなった。

海沿いで俺たちは砕け散り、

痛みは増して行く、

そこにいた人々は言う、

「動き続けた方が良い」と。


Acadian driftwood

Gypsy tail wind

They call my home the land of snow

Canadian cold front movin' in

What a way to ride

Oh, what a way to go


アケイディアの流木、

ジプシーの追い風、

彼らは俺の家を雪の国と呼ぶ。

カナダの寒冷前線が来るぞ。

なんて進み方だろう、

なんて行き方なんだろう。


Everlasting summer filled with ill-content

This government had us walkin' in chains

This isn't my turf

This ain't my season

Can't think of one good reason to remain


終わりのない夏、病が流行り、

政府は俺たちを鎖に繋いで歩かせた。

これは俺の芝生ではない、

俺の季節でも無い、

残る為の良い理由など考えられなかった。


We worked in the sugar fields up from New Orleans

It was ever green up until the floods

You could call it an omen

Points ya where you're goin'

Set my compass north

I got winter in my blood


ニューオーリンズの北のサトウキビ畑で働いていたが、

洪水が起きるまでは永遠なる緑の地だった。

もう呪いの前兆と言って良いだろう。

行き先まで示してくれるんだ。

俺は進路を北に向けて、

血の中に冬を流したんだ。


Acadian driftwood

Gypsy tail wind

They call my home the land of snow

Canadian cold front movin' in

What a way to ride

Ah, what a way to go


アケイディアの流木、

ジプシーの追い風、

彼らは俺の家を雪の国と呼ぶ。

カナダの寒冷前線が来るぞ。

なんて進み方だろう、

なんて行き方なんだろう。


Sais tu, Acadie j'ai le mal du pays

De neige, Acadie, fait des larmes au soleil

J'arrive Acadie, teedle um, teedle um, teedle oo

J'arrive Acadie, teedle um, teedle um, teedle oo...


分かっているか、アケイディア、俺は家に帰りたいんだ。

お前の雪、アケイディア、涙を太陽に溶かしてくれ。

今行くよ、アケイディアに。


こんな感じです。

今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト・感想ございましたらコメントくださいませ。

ではまた。

0 件のコメント:

コメントを投稿