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2018年11月11日日曜日

Bob Dylan - I pity the poor immigrant

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

早速、洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日はボブ・ディランで「哀れな移民」という歌です。


ボブ・ディラン作曲です。1967年のアルバム『ジョン・ウェズリー・ハーディング』収録曲です。

アルバム『ジョン~』に収録されたバージョンはすごくシンプルに演奏されています。が、例によって、後年のライブバージョンだと大幅に変えられています。

まずリズムが違ってきます。この歌は3/4拍子で元々は演奏されていました。いわばワルツのリズムです。

ところが、ローリング・サンダー・レビューのバージョンは、元歌にあったアコギからエレキに持ち変え、キーもFからCに変わり、ストレートな4/4拍子に変わっています。

一番でかいのは、ジョーン・バエズとのデュエットです。ローリング・サンダー・レビューのDVDが何種類か発売されていますが1976年5月23日のフォート・コリンズでのライブでは、「風に吹かれて」に始まり、ウディ・ガスリーの「ディポーティー」、ジョーン・バエズの「レイルロード・ボーイ」、そして「哀れな移民」が、ボブ・ディランとのデュエット曲になっています。

アレンジ次第でこんなに印象が変わるんだな、と思い知らされました。

※今回の動画はローリング・サンダー・レヴューのライブバージョンです。

では和訳です。

I pity the poor immigrant
Who wishes he would've stayed home
Who uses all his power to do evil
But in the end is always left so alone
That man whom with his fingers cheats
And who lies with ev'ry breath
Who passionately hates his life
And likewise fears his death.

俺は哀れな移民に同情するよ。
ずっと家に居たいのに。
ワルをする為に力を使って、
でも結局独りぼっちになるんだ。
その指で嘘をつき、
その息で嘘をつくのさ。
自分の人生を感情むき出しにして嫌い、
同じように死を恐れている。

I pity the poor immigrant
Whose strength is spent in vain
Whose heaven is like Ironsides
Whose tears are like rain
Who eats but is not satisfied
Who hears but does not see
Who falls in love with wealth itself
And turns his back on me.

俺は哀れな移民に同情するよ、
自分の力も虚しく使われるんだ。
彼の天国は鋼鉄の船のよう、
彼の涙は雨のように流れる。
食べても満腹にならず、
聞こうとしても物が見えない。
彼は富に恋に落ち、
俺に背中を向けたんだ。

I pity the poor immigrant
Who tramples through the mud
Who fills his mouth with laughing
And who builds his town with blood
Whose visions in the final end
Must shatter like the glass
I pity the poor immigrant
When his gladness comes to pass.

俺は哀れな移民に同情するよ、
泥の中でもがき苦しみ、
彼の口は笑いでいっぱい、
自分の街を血を流して建てた。
彼の視野は結局、
ガラスのように閉じられるんだ。
俺は哀れな移民に同情するよ、
彼の喜びってものは通りすぎるんだ。

こんな感じです。

そんな行動したくなかったのに、せざるを得なかった悲しい移民の歌です。

おそらく、最終的には死ぬ結末、になるかと思われます。

今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト・感想ございましたらコメントくださいませ。

ではまた。

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