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2019年7月3日水曜日

Bob Dylan - Every grain of sand

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

早速、洋楽和訳のコーナーです。
今日の洋楽

今日はボブ・ディランでエヴリー・グレイン・オブ・サンドです。



ボブ・ディラン作曲です。1981年のアルバム『ショット・オブ・ラヴ』収録曲です。

1979年の『スロー・トレイン・カミング』、翌1980年の『セイヴド』、そして今回の曲が収録された『ショット・オブ・ラヴ』までの3作品は、ボブ・ディランがクリスチャンになった事がキッカケで、キリスト教の色が強い作品になっています。

ボブ・ディランはこの歌はインスピレーションが湧いて書いた曲だ、と言っていますが、18世紀のイギリスの詩人、ウィリアム・ブレイクの『無垢の予兆』からヒントを得た、と言われています。

砂の粒に色々な経験、霊感、色々なものを投影して歌っている歌、だと思います。

では和訳です。

In the time of my confession, in the hour of my deepest need

When the pool of tears beneath my feet flood every newborn seed

There's a dying voice within me reaching out somewhere

Toiling in the danger and in the morals of despair


私の自白の時に、そして私の欲求が高まった時、

私の足の下を大量の涙が流れ、芽が出た種を流す時に、

私の中で、どこかに手を伸ばそうと熱望している声が聞こえる。

危険の中を、そして精神が絶望している中を進んで行く。


Don't have the inclination to look back on any mistake

Like Cain, I now behold this chain of events that I must break

In the fury of the moment I can see the master's hand

In every leaf that trembles, in every grain of sand


過去の過ちを振り返ろうという気持ちは持たないで。

カインの様に、私自身が壊さなければならない物事の数々を見ている。

怒りの瞬間に、私は神の手が見える、

揺れる木の葉の一枚一枚に、砂の粒一つ一つに。


Oh, the flowers of indulgence and the weeds of yesteryear

Like criminals, they have choked the breath of conscience and good cheer

The sun beat down upon the steps of time to light the way 

To ease the pain of idleness and the memory of decay


甘美な花に、昨年まで生えていた草は、

犯罪者のように、良心と活気さの呼吸を止める。

太陽が時間の階段を照らす、

怠惰からくる痛みと荒廃する記憶の痛みを和らげるために。


I gaze into the doorway of temptation's angry flame

And every time I pass that way I always hear my name

Then onward in my journey I come to understand

That every hair is numbered like every grain of sand


誘惑が放つ怒りの炎の戸口を見つめる、

私がそこを通り過ぎる度に、私の名を呼ぶのが聞こえる。

旅路を行く中で、私は理解し始めた、

全ての髪に番号が付けられている、砂の粒一つ一つのように。


I have gone from rags to riches in the sorrow of the night

In the violence of a summer's dream, in the chill of a wintry light

In the bitter dance of loneliness fading into space

In the broken mirror of innocence on each forgotten face


悲しみの夜の中で、私は貧困や富を経験した、

夏の夢の激しさの中でも、冬の光の寒さの中でも、

無に還る、一人きりの辛い踊りの中で、

忘れ去られた顔に映る、無知という歪んだ鏡の中で。


I hear the ancient footsteps like the motion of the sea

Sometimes I turn, there's someone there, other time it's only me

I am hanging in the balance of the reality of man

Like every sparrow falling, like every grain of sand


昔の時代の足音が、海のうねりの様に聞こえる。

時々私は振り返る、そしてそこには誰かがいて、ある時は私一人。

人間の現実という天秤の中に、私はぶら下がっている、

落ちて行くツバメのように、砂の粒一つ一つのように。


こんな感じです。


今日はこの辺でお時間です。洋楽和訳のリクエスト・感想ございましたらコメントくださいませ。


ではまた。

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