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2018年3月30日金曜日

Joan Baez - Diamond and rust

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、名久井翔太です。どうぞよろしく。

今日でBig Name特集は一旦最終回を迎えます。

最終回は、今回の特集の1回目に紹介した人とかなり縁があるお方です。

今日の洋楽

Big Name特集最終回の今日は、女性フォークシンガーのBig Name、ジョーン・バエズでダイアモンド・アンド・ラストです。




ジョーン・バエズ作曲です。1975年のシングルで、ホット100で35位、アダルトコンテンポラリーチャートで5位を記録しました。

ジョーン・チャンドス・バエズは、1941年1月9日、ニューヨーク州スタテンアイランド生まれのフォークシンガーです。

「プロテスト・ソングの女王」として、ボブ・ディランと共に1960年代のモダン・フォークの人気向上に貢献しました。

父親はメキシコ系物理学者のアルバート・バエズ、そして母親はスコットランド人のジョーン・バエズの間に生まれました。姉と妹2人いて、フォークシンガー、ジョーン・バエズは次女でした。三女ミミ・ファリナは同じフォークシンガーとして活動しました。

ラテン系の血を引くジョーンは、その肌の色から差別を受けましたが、クエーカー教徒だった両親の元、すくすく育ち、無事に高校を卒業しました。

13歳の時に、叔母にピート・シーガーのコンサートに連れていかれ、強い影響を受けました。すぐにピート・シーガーの曲をカバーして、1958年には初めてコンサートを開催しました。

1959年にはニューポート・フォーク・フェスティバルに参加して人気を呼び、翌年にはヴァンガード・レコードと契約を結びます。1960年にはデビューアルバム『ジョーン・バエズ』をリリースします。

1960年代前半から中盤にかけて、アメリカにおけるルーツ・リヴァイヴァルの先頭に立ち、当時無名だったボブ・ディランを紹介した他、ジュディ・コリンズやエミルー・ハリスら女性シンガーが彼女の影響を受けて、スタイルを真似するようになりました。

1975年から1976年にかけて、ボブ・ディランが開催した『ローリング・サンダー・レヴュー』のツアーに参加して、ボブとデュエットを披露しました。また、『ローリング・サンダー・レヴュー』が始まる少し前にシングル「ダイアモンド・アンド・ラスト」を発表しています。

1985年には「ライヴ・エイド」にも参加しています。

2009年には50年ぶりに開催されたニューポート・フォーク・フェスティバルに参加します。デビューから実に58年経った2017年には、ロックの殿堂入りを果たしました。

ジョーン・バエズの父親、アルバートはX線顕微鏡の発展に貢献した物理学者でしたが、国からの軍需産業への協力を拒否し、その出来事がジョーンの、反戦運動や公民権運動の活動に強い影響を与えたと言われています。

また、ジョーンはボブ・ディランと恋愛関係になっていた事も有名ですが、両者は根本的な考えが違っていました。

ジョーンは歌で強く訴えて世の中を変えていこうというスタンスでしたが、ボブ・ディランはその時に起こった出来事を歌って、それが「プロテストソング」として定着したので、別に世の中を変えようとはしなかった、と言われています。

考え方が違うのに、それでも同じフォークシンガーとして交流があるのは、不思議なものを感じます。

ダイアモンド・アンド・ラストはボブ・ディランとの思い出を歌ったもので、良い思い出をダイアモンド、悪い思い出を錆と表現しています。

では和訳です。

Well I'll be damned

Here comes your ghost again

But that's not unusual

It's just that the moon is full

And you happened to call

And here I sit

Hand on the telephone

Hearing a voice I'd known

A couple of light years ago

Heading straight for a fall


私は地獄に落ちるでしょう。

あなたの幽霊がやって来たわ。

でもそれはいつもの事。

それは満月の夜で、

あなたが連絡したから。

私は座って、

手に受話器を持っているわ。

ずっと前から知っていた、

声を聞きながら、

真っ逆さまに落ちていくでしょうね。


As I remember your eyes

Were bluer than robin's eggs

My poetry was lousy you said

Where are you calling from?

A booth in the midwest

Ten years ago

I bought you some cufflinks

You brought me something

We both know what memories can bring

They bring diamonds and rust


あなたの瞳がコマドリの卵よりも、

青かった時の事を思い出すわ。

私の詩は最低だって言ってたわね。

あなたはどこから電話してるの?

中西部の公衆電話?

十年前、

あなたにカフスボタンを買ってあげた。

あなたは私にくれた、

私達は知ってるわ、思い出が何を持ってくるのかを。

それはダイアモンドと錆なのよ。


Well you burst on the scene

Already a legend

The unwashed phenomenon

The original vagabond

You strayed into my arms

And there you stayed

Temporarily lost at sea

The Madonna was yours for free

Yes the girl on the half-shell

Would keep you unharmed


そうよ、あなたは突然シーンに現れて、

既に伝説になったわ。

いけない現象や、

元々浮浪者だった人、

あなたは私の腕に入ってきて、

そしてそこに留まったわね。

海の上で一瞬で迷子になったわ。

聖母はあなたの自由にされたわ。

そうよ、半分の貝殻の女の子が、

あなたを傷つけないようにしてたわね。


Now I see you standing

With brown leaves falling around

And snow in your hair

Now you're smiling out the window

Of that crummy hotel

Over Washington Square

Our breath comes out white clouds

Mingles and hangs in the air

Speaking strictly for me

We both could have died then and there


私はあなたが立っているのを見てる、

枯葉が地面に落ちるのを見て、

あなたの髪に雪が降るのも見ながら。

あなたは、ワシントン・スクエアの、

安いホテルの窓で、

笑っているわ。

私たちの息は白く、

空気と混ざって宙に浮いているわ。

自分に厳しく言うなら、

私達はその時そこで死ぬ事ができたわね。


Now you're telling me

You're not nostalgic

Then give me another word for it

You who are so good with words

And at keeping things vague

Because I need some of that vagueness now

It's all come back too clearly

Yes I loved you dearly

And if you're offering me diamonds and rust

I've already paid


あなたは私に言う、「感傷的じゃない」って。

それなら別の言葉を言ってよ。

あなたは口は上手いのと、

物事をハッキリさせないのが得意じゃない。

でも私はもう少し結論を出して欲しくない。

あまりにもハッキリ戻ってきたもの。

そうよ、あなたをすごく好きだった。

もしあなたがダイアモンドと錆を私にくれるなら、

私はもう支払っているわ。


こんな感じです。

「コマドリの卵よりも青かった頃、私の詩は最低だって言った」「突然シーンに現れて伝説になった」の所とか、ボブ・ディランとの関係を強く歌っているような感じです。

今日はこの辺でお時間です。今回で一旦Big Name特集は終わります。まだまだBig Nameと呼ばれる人達は結構います。機会があれば、またこういった特集みたいな形で紹介出来れば、と思います。

ではまた。

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