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2016年3月6日日曜日

Hank Williams - Lovesick blues

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやってまいりました。進行は、百円ショップにお使いに行ったらすりこぎ棒があってすり鉢が無くて「なんでやねん」と思った名久井翔太です。どうぞよろしく。

すり鉢とすりこぎ棒は普通セットで置いておくものでしょう。なしてすりこぎ棒だけ…?小さくても良いからすり鉢置いておいてほしい、と思いました。

さて、下らない話はそのぐらいにして、今日の洋楽和訳…の前に、ロックンロールの原点とは。みたいな話をしたいと思います。

まず、ロックンロールてなんぞや?となりますよね。Wikipediaから借用しておりますことをご了承ください。

『ロックンロールの音楽的特徴としては、リズム・アンド・ブルースのほぼ均等なエイト・ビートや、ブルース・ジャズのシャッフル/スイングしたビート、ブルースのコード進行や音階(スケール)を応用した楽曲構成を挙げることができる。それらを基に、カントリー・アンド・ウェスタンを体得した白人ミュージシャンが、双方のスタイルを混じり合わせた音楽であるとされる。』

とあります。

コード進行や音階、スイングなどの詳しい話はすっ飛ばして、原点の音楽について掘り進めてみたいと思います。

まず、出てきたのがリズム・アンド・ブルース。次もWikipedia借用でございます。

『スイング感のあるリズムとビートに乗りながら、叫ぶように歌う。』

元は黒人音楽のジャズやゴスペルという音楽から、更にポピュラー化されたものだという認識を私は持っています。ルイ・ジョーダンとかロイ・ブラウンという人たちが当てはまると思います。ルイ・ジョーダンなんかCaldoniaという曲で叫んでますからね。

続いて、ここが今日の肝、カントリー・アンド・ウェスタンについてです。これもWikipedia借用です。

『ヨーロッパの伝統的な民謡やケルト音楽などが、スピリチュアルやゴスペルなど霊歌・賛美歌の影響を受けて1930年代に成立した。』

『ルーツとしては、フォークミュージック、南西部ウェスタンミュージック、ケルト音楽のフィドルの旋律、カウボーイソング、などが挙げられる』

と、あります。

伝統的な民謡がアメリカに渡って、山の付近に住んでいた人たちがギターとかバイオリンとかを使い始めて、カントリー・ミュージックというものの原点が生まれた、と考えられます。

ただ、カントリーについては、最近はテイラー・スウィフトとかキャリー・アンダーウッドとかの曲をチラッと聴いたんですが、とても私の考えるカントリー・ミュージックでは無いほど進化を遂げています。

そんな訳で、今日はカントリーの立役者、ハンク・ウィリアムズの曲を和訳したいと思います。

今日の洋楽

僕がハンクを知った時は高校生、ロックの殿堂でハンク・ウィリアムズの名前を知って、ブックオフでCDも買ってさあWikipediaを見ようと思ったら、日本語のページが無かったんです。まだその頃はエヴァリー・ブラザーズもカール・パーキンスも日本語のWikipediaのページがありませんでしたからね。

1923年1月1日、日本では大正11年の年明けにオギャーと産声を上げました。

ルーファス・ペインという黒人のブルースミュージシャンにギターの手ほどきを受け、ラジオ局の前で弾き語りをしていたところ、1937年、なんと14歳にして15分のラジオ番組の司会を任されます。

ミュージシャンとしても、ドリフティング・カウボーイズを従えて1947年、スターリングというレーベルから「Never again」という歌でデビューしますが、ヒットが出ませんでした。同年にMGMレコードに移籍、「Move it on over」という歌で再デビュー、カントリーチャートで4位を記録します。

1949年に「Lovesick blues」(今日はこの曲の和訳です。)をカントリーチャートの1位に送り込むと、それまでオーディションをしても断られた『グランド・オール・オープリー』というアメリカ最古のテレビ番組にも出演し、一躍人気スターになります。

ただ、ハンク自身は脊椎の形成不全による二分脊椎症という病気が原因で、常に背中に痛みが走るのに悩まされて、薬物やアルコールで痛みを間際らします。これが原因で、番組を解雇されたり、ドリフティング・カウボーイズや最初の奥さんに逃げられたりして、最期まで公私共に不遇の時代を過ごしました。

そして、1953年1月1日、コンサートに向かう途中の車で絶命します。死因は摂取した抱水クロラールとアルコールの多量摂取が原因の心臓右心室の機能不全でした。飲み合わせが悪い事を危惧した医者が、ビタミンB12の注射を2本打ちましたが、その中に微量のモルヒネが含まれていました。

生前、A面B面合わせて9曲をカントリーチャートの1位に送り込みました。

さて、ハンクの生涯を話したところでようやく和訳に移ります。

このラヴシック・ブルースという曲はエメット・ミラーという人が最初に出したシングルです。私はこの曲の存在をハンクのカバーで知りました。

では和訳です。ここまで長かったですね。

I got a feelin' called the blues, oh Lord
Since my baby said goodbye
Lord I don't know what I'll do
All I do is sit and sigh, oh Lord

俺はすっかりブルースになっちまった。
あの娘が行ってからというもの、
俺は何をすべきか分からない。
俺はただ座って泣いてるだけさ。

That last long day she said goodbye
Well lord I thought I would cry
She'll do me, she'll do you
She's got that kind of lovin'

あの日あの娘がサヨナラしてから、
俺は泣きそうになった。
あの娘は俺やお前を愛する、
それが彼女のやり方なんだ。

Lord I love to hear her when she calls me sweet da-a-addy
Such a beautiful dream
I hate to think it's all over
I've lost my heart it seems

俺はあの娘が「素敵なアナタ」って俺に言うのを聞きたいんだ。
なんと素敵な夢だったんだろう。
もう終わりだなんて思いたくない。
俺の心はもうボロボロなんだ。

I've grown so used to you somehow
Well I'm nobody's sugar daddy now
And I'm lo-o-onesome
I got the lovesick blues

俺はすっかり君仕様になっちまった。
俺はもう誰の男でもない。 
俺は寂しい、
ラブシック・ブルースにかかっちまった。

Well I'm in love I'm in love with a beautiful gal
That's what's the matter with me
Well I'm in love I'm in love with a beautiful gal
But she don't care about me

俺は可愛いあの娘にすっかり首ったけ、
それが俺の問題なんだ。
あの娘にすっかり参っちまった。
でも彼女は俺の事なんか気にしちゃいない。

Lord I tried and tried, to keep her satisfied
But she just wouldn't stay
So now that she is leavin'
This is all I can say

俺は何でもしたさ、彼女を喜ばすために。
でも彼女は俺の側にいてくれない。
そしてあの娘は行っちまった。
俺が言えるのはそれだけさ。

I got a feelin' called the blues, oh Lord
Since my baby said goodbye
Lord I don't know what I'll do
All I do is sit and sigh, oh Lord

俺はすっかりブルースになっちまった。
あの娘が行ってからというもの、
俺は何をすべきか分からない。
俺はただ座って泣いてるだけさ。

That last long day she said goodbye
Well lord I thought I would cry
She'll do me, she'll do you
She's got that kind of lovin'

あの日あの娘がサヨナラしてから、
俺は泣きそうになった。
あの娘は俺やお前を愛する、
それが彼女のやり方なんだ。

Lord I love to hear her when she calls me sweet da-a-addy
Such a beautiful dream
I hate to think it's all over
I've lost my heart it seems

俺はあの娘が「素敵なアナタ」って俺に言うのを聞きたいんだ。
なんと素敵な夢だったんだろう。
もう終わりだなんて思いたくない。
俺の心はもうボロボロなんだ。

I've grown so used to you somehow
Well I'm nobody's sugar daddy now
And I'm lo-o-onesome
I got the lovesick blues

俺はすっかり君仕様になっちまった。
俺はもう誰の男でもない。 
俺は寂しい、
ラブシック・ブルースにかかっちまった。

こんな感じです。

去っていったあの娘が恋しくて寂しすぎる男の歌です。

久々に長文になりましたね。お時間が来たようです。次は水曜日、だいたいこの時間にお逢いしたいと思います。

ではまた。

2016年3月5日土曜日

The Five Satins - To the aisle

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやってまいりました。進行は、3週間でヒゲがちょっとしか伸びなかった名久井翔太です。どうぞよろしく。

仕事ないときは無精髭をいつも生やしているんですが、遺伝なのか分かりませんが、あまり日数かけても伸びないんですよ。

理想はこのぐらいです。



クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのドラムス、ダグ・クリフォードですが、24とか25でこの伸びよう。羨ましい限りです。

という訳で、後半の洋楽和訳コーナーへ移ります。

今日の洋楽

今日は、前に紹介したファイヴ・サテンズでトゥ・ジ・アイルです。


ファイヴ・サテンズのリードボーカルはフレッド・パリスですが、懲役でグループを抜けている間はビル・ベイカーという人がリードで歌っていました。

アメリカン・グラフィティという映画のサウンドトラックにも収録されています。というか、私はファイヴ・サテンズはこのサウンドトラックで存在を知りました。

では和訳です。

First a boy and a girl meet each other
Then they sit down to talk for a while
In your heart you'll want her for a lover
while each step draws you closer to the aisle

最初は、少年と少女とが出会って、
それからしばらく座って話し始める。
あなたの心の中で、彼女を恋人として側にいたくなる。
すべての歩みがあなたを教会へと導く間は。

You may start with a simple conversation
My darling please put me on trial
She says yes and your heart starts beating
While each step draws you closer to the aisle

あなたは簡単な会話から始めるだろう。
「恋人よ、僕で良ければ付き合って欲しい」と。
そして彼女は「はい」と答え、あなたの心は鼓動を始める。
すべての歩みがあなたを教会へと導く間は。

You ask her if she loves you
She answers "I do"
Your heart starts glowing inside
And then you will know
she is just for you
While each step draws you closer to the aisle

彼女があなたを愛しているかと聞いて、
彼女ははいと答える。
そしてあなたの心は熱くなる。
そしてあなたは知るだろう、
彼女はあなただけのものだと。
すべての歩みがあなたを教会へと導く間は。

Then you put a ring on her finger
And the tears start flowing awhile
Then you'll know she's yours forever
While each step draws you closer to the aisle

あなたは彼女の指に指輪をはめ、
涙がしばらく溢れてくる。
そしてあなたは知るだろう、彼女はずっとあなたのものだと。
すべての歩みがあなたを教会へと導く間は。

こんな感じです。

Aisleという単語は、通路、という意味がありますが、この曲の雰囲気から察するに、「バージンロード」なんではないか、と考えられます。というか、実はYahoo!知恵袋でこの曲の和訳を見てしまったんですけどね。

ファイヴ・サテンズのヒットソングには、こういったロマンチックな歌が多いです。なぜか懐かしい気分にさせられます。

Youtubeでファイヴ・サテンズのIn the still of the night とかTo the aisle を聴く機会があったら、というか確実に聴けますから、ぜひこのブログの和訳を思い出してください。そうして聴いてみるだけでも世界観が伝わると思います。

この辺でお時間が来たようです。次は日曜日、大体この時間にお会いしたいと思います。

ではまた。


2016年3月2日水曜日

Jerry Lee Lewis - Fools like me

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやってまいりました。進行は、月曜日会社の車のラジオからジョージ・ハリスンの歌が流れて元気をもらった名久井翔太です。どうぞよろしく。

月曜日は午後の4時から仕事で、一箇所目は16:45から18:30、二箇所目は21:15から翌朝5:00までやっとりました。二箇所目の移動中にラジオからジョージ・ハリスンの曲が車のラジオから流れたんですが、ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンが、まず「My Sweet Lord」を歌ってました。

ビーチボーイズとビートルズは国は違えど、実は互いを意識していた節があります。

なんと言っても、ポール・マッカートニーとブライアン・ウィルソン。誕生日が2日しか違わないんです。ポールは1942.06.18生、ブライアンは1942.06.20生。

それに二人共稀代のメロディーメイカー。ポールは「ヘイ・ジュード」や「レット・イット・ビー」といった、それこそ世界の皆が知っている曲を作り上げてます。一方のブライアンも、『ペット・サウンズ』というアルバム自体をほぼ自分のプロデュースで売り出したぐらいです。このアルバムには当時賛否両論の意見がつけられたものの、それまでの曲作りにはなかった斬新なスタイルを作り上げました。

全然ジョージと関係ない話になっちゃいましたね。とにかくブライアンがジョージの歌を歌って、すごい、と思った話でした。

という訳で後半のコーナーではジョージの曲…ではないです。また今度ということで。

今日の洋楽

今日はジェリー・リー・ルイスでフールズ・ライク・ミーです。


ジェリーのデビューシングルはカントリー&ウエスタンの曲で、Crazy Armsというレイ・プライスの曲ですが、このFools Like Meもカントリー風の歌です。ジェリーの激しい一面しか知らない人にとっては物足りないかもしれませんが、案外こういうゆったりとした歌も良いもんだ、と思ってくれれば幸いです。

では和訳です。

Everybody tells me love is blind 
Maybe so but I refuse to see
Everybody tells me the things you do 
I don't care cause I'm a fool for you

愛は人を盲目にするというけれど、
俺はそんな事実受け入れたくない。
君のする事についてみんなあれこれ言うけど、
俺は気にしない、俺は君の愚か者だから。

It doesn't really matter what you are, 
It only matters what you are to me
Maybe I'm not wise enough to see 
But where would love be without fools like me

君が何者かなんて関係ない。
俺にとって君はなんなのかが大事なんだ。
俺は全てが分かるほど賢くはない、
けど俺のような愚か者がいなければ、愛はどこに成り立つのだろう。

Maybe lovin' you that's not so smart 
And maybe bein' you break my heart
I really should've loved you but I'd knew 
And I can't stop cause I'm a fool for you

君を愛するのは賢い事ではないかもしれない。
君と一緒にいれば俺の心は砕けてしまう。
俺は本気で君を愛すべきだったと思う。
そして俺は君への思いが止まらないんだ、俺は君の愚か者だから。

I only hope this kind of love is real 
Cause I can't ever change the way I feel
And maybe maybe I'm not wise enough to see 
But where would love be without fools like me

この愛は本物だとただ望むだけさ。
この気持ちに嘘などつきたくはないから。
俺は全てが分かるほど賢くはない、
けど俺のような愚か者がいなければ、愛はどこに成り立つのだろう。

こんな感じです。

君のためなら全てを許しても構わない、というか、そんな感じの歌です。

この辺でお時間が来たようです。次はまた土曜日お会いしたいと思います。

ではまた。


2016年2月28日日曜日

P. P. Arnold - Angel of the morning

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやってまいりました。進行は、疲れると立ってた髪がヘタれる名久井翔太です。どうぞよろしく。

私は髪を下ろさないでいる方が多いです。

もし自分の髪が長くても、後ろにまとめてるのに憧れを持ちます。もっとも、髪の長さなど気にしない職に就けるかが問題ですが。

さ、今日はこの辺で次のコーナーに参ります。

今日の洋楽

今日はP. P. アーノルドという女性のシンガーで「朝焼けの天使」という歌です。


パトリシア・アン・コールという本名ですが、なんと15歳の時に結婚し、アーノルド姓を名乗っています。

幼い頃からゴスペルを歌って歌唱力をつけて、プロとして活動するのは17-8歳の頃。アイク・ターナーのバックコーラスグループ、アイケッツのメンバーとしてキャリアが始まる訳です。

イギリスに行った折にストーンズのミック・ジャガーとプロデューサーのアンドリュー・ルーグ・オールダムに歌の才能を認められ、当時開いたばかりのイミディエイトというレーベルから1967年にデビューします。しかも彼女のファーストアルバムのタイトルは「The First Lady of Immediate」。

曲もキャット・スティーヴンスのThe First Cut Is The Deepest、スモール・フェイセズのIf you think you're groovy、ビー・ジーズのBury me down by the river など、ゴキゲンなテイストのものが多いです。

ソロでヒットが出なくなると、フレディ・キングのバックコーラスとして活動したりしています。

と、ここまでP. P. アーノルドの経歴を書いてきましたが、なにより注目すべきは今日紹介するAngel of the morningの作者、チップ・テイラー。

この曲以外にも、イーヴィー・サンズのAnyway that you want me、ザ・トロッグスのWild thingなどありますが、この3つに共通点を見いだしました。

サビのコード進行が同じなんです。

どういう事かというと、Angel of the morningのサビのコードは、A♭ - C♯ - E♭  - C♯と進みますが、このルールがAnyway that you want me やWild thingにも通用するんです。

単純なコード進行なのに記憶に残りやすい。ニクイですね、チップ・テイラー。

では和訳です。

There'll be no strings to bind your hands, not if my love can't bind your heart
And there's no need to take a stand, for it was I who chose to start
I see no need to take me home, I'm old enough to face the dawn

あなたの手を縛る糸なんてないわ、私の愛があなたを束縛しなければ。
あなたが身代わりになる必要なんてないわ、私のせいなんだから。
家まで送って貰いたくない、あなたと夜を明かしたいの。

Just call me angel of the morning, angel
Just touch my cheek before you leave me baby
Just call me angel of the morning angel
Then slowly turn away from me

朝焼けの天使って呼んで。
あなたが行く前に私の頬を触って。
朝焼けの天使って呼んで。
そしてゆっくりと去ってほしいの。

Maybe the sun's light will be dim and it won't matter anyhow
If morning's echo says we've sinned, well, it was what I wanted now
And if we're the victims of the night, I won't be blinded by light

太陽の光が霞んでくるけど、そんなの関係ないわ。
朝のこだまが私達を罪人と呼んでも構わない、それが私のしたかったこと。
たとえ私達が夜の生贄になっても、光が私達の邪魔をしないわ。

Just call me angel of the morning angel
Just touch my cheek before you leave me baby
Just call me angel of the morning angel
Then slowly turn away
I won't beg you to stay with me

朝焼けの天使って呼んで。
あなたが行く前に私の頬を触って。
朝焼けの天使って呼んで。
そしてゆっくりと去ってほしいの。
あなたにいて欲しいなんて言わないわ。

Through the tears of the day of the years 

涙を一日、一年中流したって言わないわ。

後はサビの繰り返しです。

世界中を敵に回しても、あの人との愛を誰にも壊させはしないという、強い意志を持つ女の歌です。

お時間が来たようです。次は水曜日お会いしたいと思います。

ではまた。

2016年2月27日土曜日

Lonnie Johnson - Tomorrow night

こんばんは。古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやってまいりました。進行は、髪は整えるよりボサボサの方がいい名久井翔太です。どうぞよろしく。

さて、水曜日は事情があって長話はできなかったんですが、その事情というのも友人の頼まれ事に付き合ってました。

セリフ原稿を考える、というものでしたが、時間制限とかあったりパターン別に仕上げなければならないという大変なものでした。

最初は4パターン用意しなければならない、じゃあ私がなんとか1パターン考える、という話だったんですが、アレヨアレヨという間に結局12,3パターンも考えてしまいました。

最終的にその友人がこの4パターンで原稿を仕上げる、と決定したのが金曜日の早朝。私が西葛西の現場が終わって、電車に乗ろうとした時でした。

セリフとか時間制限とかパターンとか、アニメとか好きな人ならピンとくるでしょうが、とにかくなかなか貴重な体験をさせていただいた事に感謝です。友人さん、これからも仲良くしてね。

後半は、洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日は、ロニー・ジョンソンでトゥモロウ・ナイトという曲です。


1939年にホレース・ハイトという人が出したレコードがオリジナルですが、1948年にロニー・ジョンソンが出したレコードがヒットしました。 

ロニー・ジョンソンは黒人のブルースマンですが、洗練されたとはいえない歌声の中に哀愁が込められており、全体的に切ない感じの曲になってます。

では和訳です。

Tomorrow night, will you remember what you said tonight?
Tomorrow night, will all the thrills be gone?

明日の夜、君が言ったことを君は覚えてるだろうか?

明日の夜、すべての楽しさは消え去るのだろうか?

Tomorrow night, will it be just another memory?
Or just another lovely song thats in my heart to linger on?

明日の夜、それはただの思い出になるだけなのか?

それとも、俺の心に残る歌になるだけなのか?

Your lips are so tender, your heart is beating fast,
And you willingly surrender, tell me darling, will it last?

君の唇はとても優しい、君の心は早く打っている。

君は喜んで俺の彼女になったのに、最後まで続かないのか?

Tomorrow night, will you be with me when the moon is bright?
Tomorrow night, will you say those lovely things you said tonight?

明日の夜、満月の夜に君は俺といてくれるだろうか?

明日の夜今夜君が言った甘い言葉、また言ってくれるだろうか?

こんな感じです。

お時間が来たようです、次は日曜日、だいたいこの時間にお会いしたいと思います。

ではまた。


2016年2月24日水曜日

Gene Pitney - (The man who shot) Liberty Valance

こんばんは、古い音楽をお届けする、洋楽文章ラジオのお時間がやってまいりました。進行は、抱え込み屋の名久井翔太です。どうぞよろしく。

今夜は事情があり早速洋楽和訳のコーナーに移ります。

今日の洋楽

今日はジーン・ピットニーでリバティ・バランスを射った男です。


1962年の同名映画のストーリーを元にして作られました。作曲は、ハル・デヴィッドと、私と同じ誕生日のバート・バカラックです。

では和訳です。

When Liberty Valance rode to town, the womenfolk would hide, they'd hide
When Liberty Valance walked around, the men would step aside
'Cause the point of a gun was the only law that Liberty understood
When it came to shootin' straight and fast, he was mighty good

リバティ・バランスが街に来ると、女共は隠れる。
リバティ・バランスが行くところ、男共は道を開ける。
銃口を向ける時にリバティは確信するのさ。
奴が真っ直ぐに早打ちをする時、機嫌が良くなるのさ。

From out of the east a stranger came, a law book in his hand, a man
The kind of a man the West would need to tame a troubled land
'Cause the point of a gun was the only law that Liberty understood
When it came to shootin' straight and fast, he was mighty good

東から法律書を持った見知らぬ男が来た。
西が欲しかった混乱の土地を納める男さ。
銃口を向ける時にリバティは確信するのさ。
奴が真っ直ぐに早打ちをする時、機嫌が良くなるのさ。

Many a man would face his gun, and many a man would fall
The man who shot Liberty Valance
He shot Liberty Valance
He was the bravest of them all

たくさんの男は銃を構え、そして死にゆく。
リバティ・バランスを撃った男、
奴はリバティ・バランスを撃った。
奴は最も勇気のある奴だった。

The love of a girl can make a man stay on when he should go, stay on
Just tryin' to build a peaceful life where love is free to grow
But the point of a gun was the only law that Liberty understood
When the final showdown came at last, a law book was no good

男がいざという時に、女の愛は男を止めさせる、
愛が自由に育める所で平和な生活がしたいと。
だが銃口を向ける時にリバティは確信するのさ。
ケリをつけるその時、法律書なんてのは意味が無いのさ。

Alone and afraid, she prayed that he'd return that fateful night, aw, that night
When nothin' she said could keep her man from goin' out to fight
From the moment a girl gets to be full-grown, the very first thing she learns
When two men go out to face each other, only one returns

孤独で恐怖に怯えながら、女は運命の夜から奴が戻るのを祈ってる、
男が決闘に行く時、彼女の言葉で止めることが出来なかったから。
その時女は最初に学ぶのさ、それが理解できるほど成長をして。
男が互いに顔を合わす時、1人だけ生きて戻るという事を。

Everyone heard two shots ring out, one shot made Liberty fall
The man who shot Liberty Valance
He shot Liberty Valance
He was the bravest of them all

街の奴らは二つの銃声を聞き、リバティが落ちた。
リバティ・バランスを撃った男。
奴はリバティ・バランスを撃った。
奴は最も勇気のある奴だった。

The man who shot Liberty Valance
He shot Liberty Valance
He was the bravest of them all

リバティ・バランスを撃った男。
奴はリバティ・バランスを撃った。
奴は最も勇気のある奴だった。

こんな感じです。

男と男の決闘のシーンを思い出しますね。

では今回はこの辺で。


2016年2月21日日曜日

Laura Nyro - Wedding bell blues

こんばんは、古い音楽をお届けする音楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、ブックオフ通い歴7年の名久井翔太です。どうぞよろしく。

私は土・日とバイトの休みを入れておりまして、日曜日にブックオフに行く、というのを外出の楽しみとしております。

ただ、ブックオフに行くと言っても、一ヶ所だけだと何も収穫がないので、色んな所に決め打ちして行っています。五反田にも行った、瑞江・柏・葛西と、実にたくさんのブックオフが点在しています。

中でも秋葉原は今まで行った中でもすこぶる規模がでかい。1階から6階まで、建物全体がブックオフなんです。1階がゲーム、2階が全部CD、DVD、3階が文庫・小説、4階が解説書とかの本、5〜6階が漫画、というフロア構成です。

これだけ規模がでかいと洋楽マニアの私としては、これぞ、というものが出てくるのを期待しないわけにはいきません。

そして手が伸びたのがこのCDです。



ローラ・ニーロの1969年の作品、『ニューヨーク・テンダベリー』というアルバムです。

ローラ・ニーロは1947年生まれのブルーアイドソウルの女性シンガー、ピアニストです。

父親がジャズのトランペッターだった影響で音楽に興味を持ち、自分でドゥーワップのグループを作ったり、音楽の学校に通ったりしてのめり込みます。

1966年、ウェディング・ベル・ブルースというシングルでデビューするもセールスは伸びませんでした。

ローラ・ニーロはシンガーというよりはソングライターとして注目される事が多く、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズが取り上げた『And When I Die』、フィフス・ディメンションがカバーした『Wedding Bell Blues』、『Save The Country』、スリー・ドッグ・ナイトがカバーした『Eli's Coming』はみんなローラの作品です。

また、彼女の曲のスタイルも極めてスタイリッシュで都会的で、大胆なアレンジや形式に囚われない歌い回し、とても22歳でニューヨーク・テンダベリーを発表したとは思えないほど早熟ぶりが凄まじいです。マーサ・アンド・ザ・ヴァンデラスやニーナ・シモンなどの女性シンガーが彼女に影響を与えていますが、彼女の歌声も黒人の女性シンガーを思い出させます。

あまり年の変わらないエルトン・ジョンやビリー・ジョエルとは最早別の世界の場所の人のように思えます。

そんな彼女の音楽人生も順風満帆では無く、まず1971年に24歳の若さでなんと結婚を期に引退を宣言、その後もアルバムのセールスが振るわなかったり母親の死などもあって隠遁、復帰を繰り返しますが、1997年に母親と同じ卵巣癌でこの世を去ります。

日本にはまず新婚旅行を兼ねて1972年に、1994年にそれぞれコンサートを開いています。

どうして私がローラ・ニーロという人のCDに手が伸びたのか。CDのブックレットに広告とは違いますが、他にもこんなタイトルが発売されている、という事が書かれていて、前に買ったCDに、ローラ・ニーロがこの『ニューヨーク・テンダベリー』の前のアルバム『イーライと13番目の懺悔』のジャケットが凄く印象的だったのを覚えていたからです。



とても綺麗な人だ、と中学生ながら感じたわけですが、実は今日になるまでローラ・ニーロのCDを買った事はおろか、YouTubeでもちゃんと曲を聴いた事が無かったんです。あまりブックオフで見つからなかったのもありますが。

おっ、ローラ・ニーロやん、と思って『ニューヨーク・テンダベリー』に手が伸びました。

と言うわけで今日はローラ・ニーロのデビュー曲、ウェディング・ベル・ブルースの和訳です。

今日の洋楽


もうタイトルは書きましたんで早速和訳です。

Bill, I love you so, I always will. I look at you and you see the passion eyes of May. 
Oh, but am I ever gonna see my wedding day? (Wedding day) 
Oh, I was on your side, Bill, when you were losing. 
I'd never scheme or lie, Bill, there's been no fooling. 
But kisses and love won't carry me till you marry me, Bill. 

ビル、あなたを愛しているわ、これからもずっとよ。

私の目に情熱が見えるでしょ。

でも私に結婚の日なんて来るのかしら。

あなたが落ち込むと、私はあなたの側にいたわ。

嘘でもないしわざとじゃないわ、騙したりなんてしないわ。

でもキスや愛だけじゃ物足りない、あなたと結婚するまではね。

I love you so, I always will, and in your voice I hear a choir of carousels. 
Oh, but am I ever gonna hear my wedding bells? (Wedding bells) 
I was the one came running when you were lonely. I haven't lived one day not loving you only.
But kisses and love won't carry me till you marry me, Bill, I love you so, I always will. 

あなたを愛しているわ、これからもずっとよ。あなたが歌うとメリーゴーランドの聖歌が聴こえるわ。

でもウェディングベルを聴くことなんてあるのかしら。

あなたが一人の時駆けつけたのはいつだって私。

あなただけよ、ずっと一緒に過ごしたいと思ったのは。

でもキスや愛だけじゃ物足りない、あなたと結婚するまではね。

And though devotion rules my heart, I take no bows, 
Oh but, Bill, you're never gonna take my wedding vows. (Wedding vows) 

私の心はあなたに尽くすことだけに支配されてる、誓いなんてたてないわ。

でもあなたは私と結婚の誓いをたててくれないのね。


Come on, Bill (come on, Bill) so come on, Bill (come on, Bill).
Come on and marry me, Bill, I love you so, I always will.
Come on, I got the wedding blues, yeah, the wedding bell blues.
Come on and marry me, Bill, I love you so, I always will. I wanna marry you, Bill…

お願いよ、ビル、私と結婚して。
あなたをずっと愛してるわ。
お願い、マリッジブルーになってしまうわ…

こんな感じです。

ローラ・ニーロの作品の中では1番親しみやすいと思います。

今日はこの辺でお時間が来たようです。次の更新は水曜日でございます。

ではまた。

2016年2月20日土曜日

Elton John - Border song

こんばんは、古い音楽をお届けする洋楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、今お酒が入っている名久井翔太です。どうぞよろしく。

普段、話すことがあってお酒が入ってると比較的スラスラと長い文章が書けますが、残念ながら今日は音楽に関するネタは無いのでそれ以外の、文章について書いてみたいと思います。

私は良くこのブログを長話ブログと呼んでおりますが、コンパクトに纏めるときは纏めるし、話すことがあると必然的に文章が長くなります。例えその内容が纏まってようと纏まってなかろうと。

とにかく長く書く事については抵抗が無いようですね。

中学の国語のテストの時を思い返すと、国語の先生が、なんでもいいからテストの問題解き終わったら裏に何か書け、という事を言われまして、じゃあ沢山書いたろうじゃないか、という訳で殆ど書きなぐってやりました。結果、点数が少し貰えたかな?昔の事なんであまり覚えてないです。でもテストの裏全部埋めた、という事だけは覚えています。

また、今月は私の知人の相談に関して、自分が何かできないか、と考えに考え、じゃあレポートを書いてあげよう、と思い立って作成に至っております。専門外の部分もあり、得意分野のものも交えたレポートでした。私の得意分野といえば、古い音楽に関する事です。

レポートの中でテンポがゆったりめの古い音楽、タイガースの落葉の物語とかタートルズのハッピー・トゥゲザーとか書きましたが、そこに入ってからは早い早い。

でも書き上げるのに12,3枚のレポートで大体10時間かかりました。内、約4時間は家にいたんではやる気も出えへん、という事でネットカフェで缶詰をして半分くらい書き終えました。作家というのは大変だ、とつくづく感じました。

という訳で今日は私の長話について書いてみました。

洋楽文章ラジオ、後半はお馴染み、洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日はエルトン・ジョンでボーダー・ソングという歌です。


1970年発売のエルトン・ジョンのアルバム、『僕の歌は君の歌』に収録されたナンバーです。

ゴスペル調の歌で、疎外され続ける移民の嘆きの歌です。

では和訳です。

Holy Moses I have been removed
I have seen the specter he has been here too
Distant cousin from down the line
Brand of people who ain't my kind
Holy Moses I have been removed

聖モーゼよ、私は追放させられてしまった。
私はそこで幽霊も見た。
国境を越えた所にいとこがいるが、
しかし会うのは私とは違う種類の人間。
聖モーゼよ、私は追放させられるのだ。

Holy Moses I have been deceived
Now the wind has changed direction and I'll have to leave
Won't you please excuse my frankness but it's not my cup of tea
Holy Moses I have been deceived

聖モーゼよ、私は騙されてしまった。
風は今や風向きを変えた、私は行かなくては。
遠慮の無い言い方を許して頂きたい、だがこれは私が好んでいる訳ではない。
聖モーゼよ、私は騙され続けるのだ。

I'm going back to the border
Where my affairs, my affairs ain't abused
I can't take any more bad water
I've been poisoned from my head down to my shoes

私は国境に戻るのだ、
友人が虐待される事のない場所へ。
これ以上汚い水は飲めない。
私は既に体中毒に侵されてしまった。

Holy Moses I have been deceived

聖モーゼよ、私は騙され続けるのだ。

Holy Moses let us live in peace
Let us strive to find a way to make all hatred cease
There's a man over there what's his color I don't care
He's my brother let us live in peace

聖モーゼよ、我らを平和に暮らせ給え。
我らに全ての憎しみを取り去る道を教え給え。
そこに男がいるが、彼の色など関係は無いのだ。
彼は私の兄弟、我々は平和に暮らしたいのだ。

He's my brother let us live in peace
He's my brother let us live in peace

彼は私の兄弟、我々は平和に暮らしたいのだ。
彼は私の兄弟、我々は平和に暮らしたいのだ。

こんな感じです。

聖モーゼというのは、旧約聖書などに出てくる、紀元前13世紀ごろ活躍したといわれる民族指導者です。

移民が疎外され続けることに対し、聖モーゼに投げかけている懇願の歌です。

今日はこの辺でお時間が来たようです。また明日、大体この時間にまたお会いしたいと思います。

ではまた。

2016年2月17日水曜日

The Five Satins - In the still of the nite

こんばんは、古い洋楽をお送りする洋楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、バイトで初めて家に帰らずに次の勤務に行った名久井翔太です。どうぞよろしく。

小学校・中学校で合唱をする時、皆さんは声出す派でしたか?声出さない派でしたか?

私は小学校の卒業式の時までは声出さない派でしたが、それ以後は声出す派に転身した身でございます。

私は小学校3年生の時に自分の声に自信が持てなくなり、合唱の時に自分から大きな声を出して歌うことに消極的でした。

自信が持てなくなった、というよりは、声変わり?みたいなものを迎えたのが原因なのか、私の記憶の中では小学校3年生の時からほぼ今の地声の状態になったという感じです。

小学校の卒業生の合唱で「旅立ちの日に」という歌を歌うにあたって、同級生の女子が、女子のパートを歌うのがキツイ、という事で男子のパートを歌うことになりました。その女子というのも当時私が仲よかった人で、なにか自分の心に火がついたものが来たのでしょうか、そこから歌うのに積極的になりました。

中学校ではずっと合唱ではバスのパートで歌っていました。力強いバスのパートが全体のコーラスを支えているという考えの元、なんて後付けでした。ハハハ。本当はあまり高い声は出ないという単純な理由ですけどね。

積極的に声を出していただけに、消極的だった人達に対して私は呆れていたこともありました。「出さないと聞こえないのになんで出さないんだ。」と。

流行のJ-POPなど当時最新の音楽を好んで聴いていたら、合唱曲なんて、とか思うのも少しは分かりますがね。それか中学校の時に声変わりや思春期を迎えて自信が無くなったのもあるかもしれませんが。

そしたら事あるごとにクラスで会議という名の下に、学級委員長クラスの人が前で、「より良い合唱をしたいと思わないのか」とか厳しめなことを言っている訳ですよ。

私も当時は積極的に声出す派でしたので学級委員長などの発言には100パーセントでした。

まあ、私の事を知っている私より若い人なんてほぼ皆無と思いますが、そういうような時は怒らない方が良いんです。「より良い合唱をすれば良い」とだけ言えば良いんです。

なんて、今日も長話になりそうなんでこの辺で切り上げます。

後半の洋楽和訳のコーナー、久しぶりのRE-DISCOVER MUSICIANSです。

今日の洋楽

今日はザ・ファイヴ・サテンズでイン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイトという曲です。


ファイヴ・サテンズはコネチカット州ニューヘヴンで結成されたドゥーワップのグループです。

ドゥーワップのグループ自体は正月のブログでシャンテルズを紹介しましたが、ドゥーワップ自体についてはまだ書いてませんでした。

ドゥーワップというのは合唱スタイルの1つで、大体1グループ4-6人です。1人が主旋律を歌うリードボーカル、それ以外のメンバーは「Doo wop」とか「Shoo do be do」とかコーラスをつけます。主に楽器を買うことが出来なかった黒人の人達で結成される事が多かったです。

起源はミルズ・ブラザーズやインク・スポッツらが活躍した1930年代だと言われています。ラブバラードものが多く、ロックンロールとともに1950年代にブームの1つになりました。

ファイヴ・サテンズは、リードシンガーのフレッド・パリスを中心としたスカーレッツというグループを前身にして結成されましたが、懲役などで一時解散。フレッド・パリスの兵役中にファイヴ・サテンズを結成します。

そしてとある教会の地下室で録音されたという自作曲のIn the still of the niteが一躍大ヒット。しかしフレッド・パリスはまたまた兵役でグループを去ります。しかもヒットしている時に。フレッドの代役でビル・ベイカーが入ります。

何度も兵役を迎えてしまっただけにフレッド・パリスは注目される事が無く、どうやら現在もステージに立ち続けているようです。

さ、長話になりました。和訳します。

In the still of the night
I held you, held you tight 
'Cause I love, love you so
Promise I'll never let you go
In the still of the night 

夜の静寂の中で、
僕は君を強く抱きしめた。
君の事が好きだから。
絶対に放したりしないよ、
夜の静寂の中で。

I'll remember that night in May
The stars were bright above
And I'll hope and I'll pray
To keep your precious love 

僕はまだ覚えるだろう、5月の夜を。
星が綺麗に輝いていた。
僕は星に祈りを捧げたんだ、
君との恋がどうか終わらないようにと。

Well, before the light
Hold me again with all of your might
In the still of the night 

だから、夜が明ける前に、
僕を強く抱きしめてほしい、君の力全てで。
夜が明ける前に。

So, before the light
Hold me again with all of your might
In the still of the night 

そう、夜が明ける前に、
僕を強く抱きしめてほしい、君の力全てで。
夜が明ける前に。

こんな感じです。

僕は最初タイトルの意味は「夜が明ける前に」、と思ってたんですが、Stillという単語には静かな、シンとした、という意味もあります。個人的にはこのStillの使い方は2通りの意味合いがあるという事で、中々このタイトルは面白みがあります。

タイトルという意味でもう1つ注目するべきなのが、Niteという単語です。

実はコール・ポーターという人が既に「In the still of the night」という曲を作っていました。その区別をつけるための措置でしたが。まさに異曲同名。

音楽が死んだ日に紹介したディオンというシンガーはこの2つのバージョンをカバーしています。

色々異曲同名のものを探してみるのも面白いですよ。

ではこの辺でお時間が来たようです。また土曜日お会いしたいと思います。

ではまた。

2016年2月14日日曜日

The Fortunes - This golden ring

こんばんは、古い音楽をお届けする洋楽文章ラジオのお時間がやって参りました。進行は、古い音楽を聴くことによって他人との優越感に浸っている名久井翔太です。どうぞよろしく。

私はギターが2本とキーボードを持っています。ギターはエレキとアコギです。

アコギは2年前に買って、キーボードは親戚の手を渡り歩いて私のところに落ち着いた、ような記述をしたと思います。

でも実は、ドラムもベースも出来るんです。

ドラムスは私の大好きなトレメローズの影響で始めました。トレメローズというバンドは私が世界で1番好きな「サイレンス・イズ・ゴールデン」にしても「コール・ミー・ナンバー・ワン」にしても「イエロー・リバー」にしても、ドラムスのデイヴ・マンデンという人が歌ってる訳ですよ。しかも後半の2曲はデイヴがリードボーカルですからね。

この歌うドラマーに「いや〜、俺もああなりたいなぁ」と思って歌いながらドラムスをやる、というのを始めました。

とはいっても、ドラムセット自体は持っておりません。Q.ではどうやって練習したと思います?

簡単です。A.何か棒状のものを2本用意して練習すればいい訳ですよ。

まず椅子に座りますね。そうするとドラムを叩く準備が出来ますから、ペンでもお箸でも、なんなら本格的に練習したいという人はドラムスティックを買って用意すればいいんです。持ち方もご自分のお好きなようにして下さい、レギュラーグリップでもジャーマングリップでもいいです。

ドラムセットをドラマーの視点から見るとこんな感じになります。



それを自分の足に置き換えて再現するんです。

私の場合はスネアドラムは左の腿、タムタムは両膝の少し内側の所、フロアタムは右の腿。バスドラムは普通にキックします。

ハイハットは左膝より少し手前の腿、上の写真ではクラッシュシンバルは2枚に分かれてて、ライドシンバルが別で配置してありますが、もう一緒くたにして右膝の外側のところを叩きます。

そうすれば、ホラ!即席ドラムセットの出来上がりです。

ただ、難点はペンは先っぽのクルクルってなってるところは次第に緩くなるし、最悪液漏れもありますのでそこは注意して下さいね。あと、ドラムスティックだと短パンの人は痛いから気をつけて下さいね。ハハハ。

こんな練習方法で本当にドラムが上手くなるのか?それはみなさん次第です。

ただ、私はある日ドラムの無料体験教室に一日だけ入って実際にドラムを叩いたんです。そしたら先生が「ちゃんとリズムが出来ている」とのお褒めの言葉を頂戴しました。いや、この練習方法は決して無駄ではなかった、とこの時名久井青年は確信したのであります。

実はこの練習方法は、かのドリフターズの加藤茶さんもやっていたんです。ある楽団に属して、先輩から折れたドラムスティックを「これ捨てといて」と渡されました。それを使って、ドラムを練習した訳です。お若い頃の時だったので、お金が無くてドラムセットは買えなかった代わりに、自分の太ももを叩いてドラムの腕を上げられたと、こういう訳です。

ドラムを練習したいけどお金もないし、買うにしても家に置いておけなくて困っちゃうわ、なんて人。ドラムセットなんて無くっても練習できるんですよ。

続いてはベースですね。これはビートルズのポール・マッカートニーやローリングストーンズのビル・ワイマン、タイガースのサリーに触発して始めました。

当然、ベースも私は持っておりません。Q.ではどうやって練習したんでしょうか?

A.ギターで練習しました。(ただ、これは私みたいに弦楽器はギターしかない、という人向けの練習方法です。ギターも無い人はごめんなさい。)

実はギターの3~6弦のチューニングはベースの4本の弦のチューニングと同じです。だからベースを買うお金が無くても練習出来ます。

Youtubeにはベースのパートをフォーカスして演奏する動画なるものがたくさんありまして、非常に良い素材を使える訳です。それを聴きながら練習します。

この方法のおかげで、ビートルズの「オール・マイ・ラヴィング」とか、ストーンズの「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」とか弾けるようになりました。

ただ、ベースはギターよりも握りにくいので、ギターで慣れすぎた人はベースの握りづらさにつまづく人もいる、かもしれません。のでそこも注意して下さいね。

モノが無くても代わりのモノを使ってどうにかしてしまえ、という事が出来るのって、良いと思いません?

皆様方も既存のモノに頼らず、代わりのモノを使う、という事をしてみてはいかがでしょうか?早よ買えばいいじゃん、と言われればオシマイなんですがね。ハハハ。

では、後半の洋楽和訳のコーナーです。

今日の洋楽

今日は久々、フォーチュンズの「この金の指輪」という曲です。


実はジョニー・キッドとパイレーツも録音してますが、フォーチュンズの方が知られています。1960年代の音楽なんか知らん、という人はどっちでもいいんですけどね。ハハハ。

では洋楽です。


This golden ring's gonna buy me
A place in my baby's heart
This golden ring's gonna make
Quite sure that we never part 


この金の指輪が、僕の彼女の心を射止めるのさ。
この金の指輪が、僕らを繋ぎ止めてくれるのさ。

It's so funny what a ring can do
Make a girl just like you
Take a ride downtown
Searching for a wedding gown 

面白いよ、この指輪が何をしてくれるのか。
君みたいな女の子を連れて、
ダウンタウンに繰り出して、
ウェディングドレスを一緒に探すのさ。

So I got a ring for my baby
And I think that very soon that maybe
That girl will be mine
Gonna have an angel divine
And everything is gonna be fine, so
fine 

この指輪を彼女のために手に入れたんだ。
すぐに起こることだと思うけど、
あの子は僕のものになるのさ。
天使の加護を受けて、
全て上手くいくよ、とても上手くね。

This golden ring is all I have
To give to you
But given time and love
I'll make your dreams come true 

この金の指輪が、僕が君にあげられるものの全てさ。
愛と時間は貰うから、
君の夢を叶えてみせるよ。

I've been a-saving on my money
I've been a-working hard girl
Only with you on my mind
We got something more than money
We got a love that's gonna last us 

僕はお金を貯めてるんだ。
君の事をいつも考えて、
仕事だって一生懸命やってる。
でも僕らはお金以上のものを手にしたんだ。
永遠の愛ってやつさ。

It's so funny what a ring can do
Make a girl just like you
Take a ride downtown
Searching for a wedding gown 

面白いよ、この指輪が何をしてくれるのか。
君みたいな女の子を連れて、
ダウンタウンに繰り出して、
ウェディングドレスを一緒に探すのさ。

So I got a ring for my baby
And I think that very soon that maybe
That girl will be mine
Gonna have an angel divine
And everything is gonna be fine, so fine
Fine...

この指輪を彼女のために手に入れたんだ。
すぐに起こることだと思うけど、
あの子は僕のものになるのさ。
天使の加護を受けて、
全て上手くいくよ、とても上手くね。

こんな感じです。

指輪をプレゼントして告白も成功して底抜けにハッピーというような歌です。

では、お時間が来てしまいました。

次の更新は水曜日でございます。それでは皆さんまたお会いしましょう。

ではまた。